当記事では、FXはやめとけと言われる理由、FX経験者の調査で分かる損失の原因、その理由を避けるための方法を中心に解説します。あわせて、本当にやめておいたほうがいい人の特徴も整理します。
「FXはやめとけ」という声には、レバレッジや無登録業者など、根拠のある理由が含まれています。理由を一つずつ知っておけば、避けられる失敗とそうでない失敗を分けて考えられるでしょう。
FXはやめとけと言われる4つの理由
FXはやめとけと言われる主な理由は、レバレッジで損失が膨らみやすいこと、感情で損切りが遅れやすいこと、無登録業者とのトラブル、高額な情報商材や借金の勧誘の4つです。どれも、公的機関が注意を呼びかけている内容です。
理由の1つ目は「預けたお金以上の損失が出ることがある」
FXはやめとけと言われる理由の1つ目は「預けたお金以上の損失が出ることがある」ことです。FXは証拠金を預けて、その何倍もの金額を取引できる仕組みです。個人の店頭FXでは、取引金額の4%以上の証拠金が必要で、レバレッジに換算すると25倍以下と定められています。
金融庁は、FXを元本も利益も保証されない取引としたうえで、相場が急激に変動したときはロスカットルールが適用されても証拠金の額を上回る損失が生じることがあると説明しています。少ない資金で大きな金額を動かせるぶん、損失も同じ倍率で大きくなる点が「やめとけ」と言われる一番の理由です。
理由の2つ目は「感情に流されて損切りが遅れやすい」
FXはやめとけと言われる理由の2つ目は「感情に流されて損切りが遅れやすい」ことです。損切りとは、損失が出ている状態で決済して、損失をそれ以上広げないようにすることです。
含み損を抱えると「待てば戻るかもしれない」と考えて、決済を先延ばしにしてしまうことがあります。損失の原因として「損切りができなかった」を挙げた人が最も多かった(損失を出したことがない人の想定での回答を含む)ことは、次の章で紹介するFX経験者の調査にも表れています。
理由の3つ目は「無登録業者とのトラブルがある」
FXはやめとけと言われる理由の3つ目は「無登録業者とのトラブルがある」ことです。日本に住む人を相手にFXを業として行うには、金融商品取引業の登録が必要です。海外でライセンスを持つ業者でも、日本で登録を受けずに日本の居住者と取引することは禁止されています。
金融庁は、無登録業者と取引した場合はトラブルが生じても追及は極めて困難だとして、取引の前に相手が登録業者かどうかを必ず確認するよう呼びかけています。金融庁のサイトでは、無登録で営業しているとして警告書を出した業者の名称も公表されています。海外の無登録業者で起きるトラブルは海外FXは危険?で詳しく解説しています。
理由の4つ目は「高額な商材や借金の勧誘がある」
FXはやめとけと言われる理由の4つ目は「高額な商材や借金の勧誘がある」ことです。国民生活センターによると、副業や投資で稼ぐためのノウハウなどとうたう情報商材をきっかけに、高額なサポート契約などを勧誘されるケースが目立ちます。SNSの広告をきっかけにサポート契約をした相談事例も紹介されています。
国民生活センターが2026年5月20日に公表した注意喚起では、「FX投資で儲かる」という業者から約150万円を消費者金融で借りるよう言われ、振り込んだ資金を出金できなくなった事例が紹介されています。業者に「すぐに返済できる」と言われて借りたお金でも、返済する義務は借りた本人が負います。
引用:副業サポートや投資の名目で借金させる業者に注意!(国民生活センター)
FX経験者の調査で分かる損失の原因(金融先物取引業協会)
金融先物取引業協会は、FX取引の経験者1,000人を対象にしたインターネット調査(2018年2月23日〜3月1日実施)の結果を公表しています。ここでは、「やめとけ」と言われる理由に関わる2つの設問を紹介します。
損失の原因で最も多いのは「損切りができなかったから」
「FX取引で損失を出した原因はどのような理由だと考えるか」という設問(複数回答。損失を出したことがない人は想定で回答)では、「損切りができなかったから」が56.5%で最も多い結果でした。
| 損失を出した原因(回答の多い順) | 回答の割合 |
|---|---|
| 損切りができなかったから | 56.5% |
| 根拠の薄い(または無い)取引をしてしまったから | 37.7% |
| 損切りのタイミングが早すぎたから | 28.5% |
| 自分に合った証拠金倍率を超えた倍率での取引をしてしまったから | 15.0% |
※金融先物取引業協会「外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査 調査結果報告書」(2018年4月)Q23(p.19)より。複数回答。損失を出したことがない方は「もし損失を出したとしたら」の想定で回答しています。
上位には、「損切りができなかった」「根拠の薄い取引をしてしまった」「自分に合った倍率を超えて取引した」など、取引のしかたや資金の管理に関わる回答が並んでいます。回答者が挙げた原因の多くは、取引のルールを決めて守ることで小さくできる可能性があるといえます。
預けたお金以上の損失を経験した人もいる
同じ調査で、証拠金として預けた資産以上の損失を被った経験を聞いた設問(Q24・1つだけ回答)では、「ない」が75.4%でした。一方で、「ある/取引のリスク及びリターンに対する認識を失っていた」が13.3%、「ある/取引のリスク及びリターンに対する認識が甘かった」が9.0%となっています。「ある」の回答は、ほかに「認識はあり、損失を出す想定をしていて現実になった」2.2%、「理由はその他」0.1%があり、合わせると24.6%(およそ4人に1人)です。
※同調査Q24(p.20)より。回答者の自己申告で、口座残高がマイナスになった(不足金が出た)経験に限って聞いた設問かどうかは、設問文からは読み取れません。
これは2018年の調査で、2026年10月時点の状況を示すものではありません。それでも、リスクへの認識が甘いまま取引すると、預けたお金以上の損失につながるおそれがあることは、始める前に知っておきたい事実です。
引用:外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査(金融先物取引業協会・PDF)
FXはやめとけと言われる理由を避ける5つの方法
ここまでの理由の多くは、始め方と取引のルールを工夫することで避けたり、小さくしたりできます。ここでは、初心者の方が取り入れやすい5つの方法を紹介します。
避ける方法の1つ目は「少額・低レバレッジで始める」
避ける方法の1つ目は「少額・低レバレッジで始める」ことです。たとえばDMM FXの米ドル/円ミニは1,000通貨から取引でき、1ドル=100円のときの必要証拠金は約4,000円と公式に示されています(2026年10月13日時点)。
取引量が小さければ、値動きによる損益も小さくなります。さらに、必要証拠金より多めに入金しておくと実質的なレバレッジ(取引金額÷口座の資金)を低く抑えられるため、ロスカットまでの余裕が生まれます。少額で始められる口座はFXを少額で始めるおすすめ口座で比較しています。
避ける方法の2つ目は「損切りを注文と同時に入れる」
避ける方法の2つ目は「損切りを注文と同時に入れる」ことです。あらかじめ「この価格まで下がったら決済する」という逆指値注文を入れておけば、相場を見ていない間も決めたとおりに決済されます。
調査で最も多かった「損切りができなかった」は、注文の段階で損切りを入れておくことで防ぎやすくなります。ただし、DMM FXの取引説明書では逆指値注文は約定を優先させる取引のため、不利なレートで約定することがあるとされています。損切りを入れていても、損失が想定より大きくなる場合はあります。
避ける方法の3つ目は「金融庁の登録業者を選ぶ」
避ける方法の3つ目は「金融庁の登録業者を選ぶ」ことです。口座を開く前に、業者の登録番号を確認しましょう。たとえばDMM FXを運営する株式会社DMM.com証券の登録番号は「関東財務局長(金商)第1629号」で、金融庁の登録業者一覧にも記載があります(2026年10月13日時点)。
SNSなどで知った業者の名前は、金融庁が公表している登録業者の一覧と、無登録で警告を受けた業者の一覧の両方で確認すると安心です。海外の業者を勧められた場合も、日本で登録を受けていなければ取引は避けましょう。登録業者であるDMM FXのサービスの特徴は、DMM FXの評判の記事で公式情報をもとに整理しています。
避ける方法の4つ目は「お金を払って手法を買わない」
避ける方法の4つ目は「お金を払って手法を買わない」ことです。国民生活センターは、「簡単に稼げる」「すぐに元が取れる」などの甘い言葉をうのみにせず、借金をしてまで契約しないよう呼びかけています。
FXの基本的な仕組みや用語は、金融庁や金融先物取引業協会、FX会社の公式サイトで無料で学べます。高額な商材の購入や、借金を勧められた時点で取引を見送ると決めておけば、トラブルの多くは避けられるでしょう。困ったときは消費者ホットライン「188」に相談できます。
避ける方法の5つ目は「デモ取引で練習する」
避ける方法の5つ目は「デモ取引で練習する」ことです。DMM FXのデモアプリ「DMMFX VIRTUAL」では、初期仮想資金500万円で本番に近い操作を体験できます(2026年10月13日時点)。
デモでは、注文の出し方や逆指値の置き方を、損失を気にせず練習できます。ただし、本物のお金がかからないぶん感情の動きは本番と違う点は覚えておきましょう。デモができる口座はFXのデモトレードができるおすすめ口座にまとめています。
FXを本当にやめておいたほうがいい人の特徴
ここまでの方法を取り入れても、お金の状況や取引の考え方によっては、いまはFXを始めないほうがよい場合があります。次のどれかに当てはまる方は、始める前に一度立ち止まりましょう。
| 当てはまる状況 | やめておいたほうがいい理由 |
|---|---|
| 生活費や借りたお金で取引しようとしている | 預けたお金以上の損失が出たとき、生活や返済に直接響くため |
| 短期間で大きく増やしたいと考えている | 高いレバレッジをかけたくなり、損失も大きくなりやすいため |
| 損失を取り返そうとして取引量を増やしがち | 調査で多かった「損切りができない」状態につながりやすいため |
| SNSで勧められた業者や高額な商材を使おうとしている | 無登録業者や詐欺的な勧誘のトラブルにつながるおそれがあるため |
とくに、借りたお金でFXをするのは避けましょう。預けたお金以上の損失が出る仕組みや、不足した金額を請求される流れはFXで借金になる?の記事で詳しく解説しています。
FXはやめとけに関するよくある質問
FXはやめとけと言われるのは、儲からないから?
FXは元本も利益も保証されない取引で、利益が出るかどうかは誰にも分かりません。「やめとけ」と言われる理由の多くは、儲かるかどうかよりも、損失の大きさと業者選びの失敗に関わるものです。詳しくはFXは儲かる?の記事で整理しています。
FXはギャンブルと同じ?
FXは、金融商品取引法の登録を受けた業者を通じて行うデリバティブ取引です。ただし、根拠のない取引や高いレバレッジを続けると、結果が運任せに近くなる点には注意が必要です。考え方はFXはギャンブル?の記事で解説しています。
初心者でもFXは始められる?
口座開設の手続きやアプリの操作は、初心者の方でも進められます。難しいのは操作よりも損失の管理です。つまずきやすいポイントはFXは難しい?、始める手順はFXの始め方の記事を参考にしてみてください。
【まとめ】FXはやめとけと言われる理由を知って小さく始めよう
当記事では、FXはやめとけと言われる4つの理由、FX経験者の調査で分かる損失の原因、理由を避ける5つの方法、やめておいたほうがいい人の特徴をご紹介しました。「やめとけ」の理由の多くは、レバレッジ・損切り・業者選び・勧誘への対応で小さくできるものです。
まずは金融庁の登録業者を選び、デモ取引と少額の取引でルールを守る練習から始めてみましょう。口座選びに迷ったら、FXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。
FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月13日時点のものです。
