FXはNISAでできる?できない理由とNISAとFXの違い(税金・損失・リスク)

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FXはNISAでできる?できない理由とNISAとFXの違い(税金・損失・リスク)

当記事では、FXはNISAでできるのか、NISAとFXの違い、税金と損失の扱いの違い、両方使うときの注意点を中心に解説します。あわせて、「FXの利益は非課税にできるのか」といったよくある疑問も、金融庁・国税庁の情報をもとに整理します。

結論からいうと、FXはNISAではできません。NISAで非課税になるのは、NISA口座で買った上場株式や一定の投資信託などの配当や売却益で、FXの取引は対象に含まれていないためです。どちらも「投資」と呼ばれますが、仕組みも税金もリスクも大きく違うため、違いを知ってから使い分けを考えましょう。FXと株の違いはFXと株の違いで整理しています。

目次

FXはNISAでできる?できない理由

NISAの非課税の対象は上場株式や一定の投資信託など

国税庁 No.1535によると、2024年(令和6年)以降のNISAは、非課税口座のつみたて投資枠と成長投資枠で取得した上場株式等について、その配当等や売却したことにより生じた譲渡益が非課税になる制度です。日本証券業協会のNISAのよくある質問では、対象商品を次のように説明しています。

投資枠対象商品(日本証券業協会の説明)
つみたて投資枠上場しているETFや公募の株式投資信託のうち、長期の積立・分散投資に適した一定の商品性を有するもの
成長投資枠上場している株式、ETF、REIT、株式投資信託等(監理銘柄・整理銘柄、信託期間20年未満・毎月分配型の投資信託、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等は除外)

※2026年10月14日時点・日本証券業協会「NISAのよくある質問」より

このように、NISAの対象は株式や投資信託などで、FX(外国為替証拠金取引)は含まれていません。そのため、FXの取引をNISA口座で行ったり、FXの利益をNISAで非課税にしたりすることはできません。

デリバティブを使う投資信託や信用取引もNISAの対象外

FXは、証拠金を預けて取引するデリバティブ取引の一種です。NISAでは、デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等が成長投資枠の対象から除外されています。つみたて投資枠の対象も、ヘッジ等の一定の場合を除き信託財産をデリバティブ取引で運用しないことなどが要件です(日本証券業協会)。

また、日本証券業協会は「NISA口座で信用取引を行うことはできません。」と案内しています。法律でも、NISAで非課税になるのは非課税口座で管理する「上場株式等」の譲渡益などで(租税特別措置法第37条の14)、FXの所得は別の規定(同法第41条の14の「先物取引に係る雑所得等」)で申告分離課税とされています。FXがNISAの対象外であることは、こうした対象商品の範囲と除外の決まりから当サイトが整理したものです。個別の商品がNISAの対象になるかどうかは、NISA口座を開設している金融機関で確認しましょう。

>>NISAのよくある質問(日本証券業協会)

NISAとFXの違い

NISAとFXの主な違いを、公的機関の情報で確認できる範囲で表にまとめました。

項目NISAFX(国内の登録業者との取引)
何をするかNISA口座で上場株式や投資信託などを買う証拠金を預けて通貨を売買する
税金配当や売却益が非課税利益に所得税15%・地方税5%など(合計20.315%)の申告分離課税
損失の扱い税務上ないものとみなされる先物取引に係る雑所得等の範囲で損益通算ができ、毎年確定申告を続ければ3年間の繰越控除ができる
投資できる金額年間360万円(つみたて120万円・成長240万円)、非課税保有限度額1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)非課税の枠はない。個人は取引金額の4%以上の証拠金が必要(レバレッジ25倍以下)
口座1人1口座FX会社ごとに口座を開く
利用できる人18歳以上(口座開設の年の1月1日現在)の居住者等。2027年1月からはつみたて投資枠に限り0〜17歳も可(年間60万円・非課税保有限度額600万円)各FX会社の口座開設の条件による

※2026年10月14日時点・金融庁 NISA特設ウェブサイト、国税庁 No.1521・No.1522・No.1523・No.1535、金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」より作成。合計20.315%は令和8年分までの内訳(所得税15%・復興特別所得税0.315%・地方税5%)による当サイトの計算

仕組みの違い:NISAは非課税の「口座」、FXは「取引」の種類

NISAは、NISA口座で買った商品の利益を非課税にする「制度・口座」です。金融庁は、通常は株式や投資信託などの利益に約20%の税金がかかる一方、NISA口座で投資した金融商品から得られる利益は非課税になると説明しています。

一方、FXは外国の通貨を売買する取引の種類です。少ない証拠金で大きな金額を取引できる仕組みで、通貨の値動きや金利差(スワップポイント)によって損益が出ます。

リスクの違い:FXは証拠金以上の損失が出るおそれがある

金融庁は、FXについて「資金効率が良い取引である反面、証拠金以上の損失が生じるおそれがあり、元本も利益も保証されない取引です。」と説明しています。個人が店頭FXを行う場合は、取引金額に対して4%以上の証拠金が必要で、レバレッジに換算すると25倍以下です。

NISA口座の商品でも売買損失が生じることはあり、日本証券業協会のQ&Aでもその場合の扱いが説明されています。ただし、レバレッジをかけるFXでは、値動きに対する損益の変化が大きくなり、預けた資金を上回る損失が出る可能性もある点が大きな違いです。レバレッジの仕組みはレバレッジとは?、証拠金を上回る損失についてはFXで借金になる?で詳しく解説しています。

>>いわゆる外国為替証拠金取引について(金融庁)

NISAとFXの税金・損失の扱いの違い

FXの利益は申告分離課税(合計20.315%)

FXの利益は、「先物取引に係る雑所得等」として、所得税15パーセント(他に地方税5パーセント)の税率で課税されます(国税庁 No.1521)。令和8年分までは復興特別所得税(所得税額の2.1%)を含めて合計20.315%です。令和9年分以後は内訳が変わるため、詳しくはFXの税金の解説記事を参照してください。

会社員の方は、給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超えると確定申告が必要です(国税庁 No.1900)。NISA口座で得た非課税の利益とは、税金の手続きがまったく異なる点に注意しましょう。20万円以下の場合の扱いはFXの利益が20万円以下なら確定申告は不要?で解説しています。

NISAの利益は非課税、損失は「ないもの」とみなされる

NISA口座で取得した上場株式等の配当や売却益は非課税です。その一方で、国税庁 No.1535は「非課税口座で取得した上場株式等を売却したことにより生じた損失はないものとみなされます。」としています。

そのため、NISA口座で出た損失は、特定口座や一般口座の配当・譲渡益との損益通算や、繰越控除をすることができません。非課税のメリットがある反面、損失を税金の計算に使えない点は覚えておきましょう。

>>No.1535 NISA制度(国税庁)

NISAの損失とFXの利益は相殺できない

FXの損失と損益通算できるのは、ほかの「先物取引に係る雑所得等」の金額だけです(国税庁 No.1521)。NISA口座の損失はそもそも税務上ないものとみなされるため、FXの利益と相殺することはできません。反対に、FXの損失をNISAや株式の利益と相殺することもできません。

FXの損失は、確定申告を続ければ翌年以後3年間のFXなどの利益から差し引けます(国税庁 No.1523)。手続きはFXで損失が出た年の確定申告で解説しています。

NISAとFXを両方使うときの注意点

注意点の1つ目は「口座も申告も別々に管理する」ことです

注意点の1つ目は「口座も申告も別々に管理する」ことです。NISA口座は銀行や証券会社などで1人1口座だけ開設でき、FXは各FX会社で口座を開きます。NISA口座で取得した上場株式等の配当や売却益は非課税ですが、FXの利益は条件に当てはまれば自分で確定申告をします。申告の流れはFXの確定申告のやり方で解説しています。

たとえばDMM FXの「DMMFX株券担保サービス」は、DMM 株で保有する現物株式を証拠金として利用できるサービスですが、「NISA口座で保有している有価証券は、代用有価証券として利用できません。」と案内されています(2026年10月14日時点・DMM FX公式)。DMM FXのサービスの特徴はDMM FXの評判でまとめています。

注意点の2つ目は「FXに回す資金の上限を決める」ことです

注意点の2つ目は「FXに回す資金の上限を決める」ことです。FXは相場の変動によって短期間で大きな損失が出る可能性があります。生活費や、長期で積み立てたい資金とは分けて、失っても生活に影響しない範囲の金額で取引しましょう。

少額から試したい方は、1通貨や1,000通貨から取引できる口座を選ぶ方法があります。各社の最小取引単位はFXを少額で始めるおすすめ口座で比較しています。

注意点の3つ目は「FXは仕組みを理解してから始める」ことです

注意点の3つ目は「FXは仕組みを理解してから始める」ことです。NISAの商品の買い方とFXの注文の出し方は大きく違い、FXではロスカットや追証など、預けた証拠金に関わるルールを理解しておく必要があります。

いきなり実際のお金で取引するのが不安な方は、FXデモトレードができるアプリで値動きと損益の関係を確かめてから始めるのもよいでしょう。

NISAとFXに関するよくある質問

FXの利益を非課税にする方法はある?

当記事で確認した国税庁・金融庁の情報には、FXの利益を非課税にする制度は見当たりませんでした。国内の登録業者とのFXの利益は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象です(国税庁 No.1521)。FXの利益で得たお金をNISA口座での投資に使うこと自体はできますが、FXの利益にかかる税金がなくなるわけではありません。

株で損をしてFXで利益が出た年も税金はかかる?

かかります。上場株式等の譲渡損失と損益通算できるのは上場株式等の配当等に限られ(国税庁 No.1474)、それ以外の所得の計算では損失は「生じなかつたものとみなす」と定められています(租税特別措置法第37条の11)。FXの利益と通算できるのも、ほかの「先物取引に係る雑所得等」の損失だけです(No.1521)。

たとえば同じ年に株式で50万円の損失、FXで50万円の利益が出た場合、合計の損益は0円でも、FXの50万円には20.315%の101,575円の税金がかかる計算です(当サイトの単純計算・経費なし)。NISA口座の損失は、そもそもないものとみなされます(No.1535)。

>>No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除(国税庁)

NISAで外貨や海外の資産に投資することはできる?

NISAの成長投資枠では、上場している株式、ETF、REIT、株式投資信託等が対象です(日本証券業協会)。日本証券業協会のQ&Aでは、外国の取引所に上場する株式やETFなど外貨建ての商品を買った場合の投資枠の計算方法も説明されています。一方で、公社債や公社債投資信託は受け入れることができません。対象となるかどうかは商品ごとに異なるため、取引先の金融機関で確認しましょう。いずれも通貨そのものを証拠金で売買するFXとは仕組みが異なります。

外貨建MMFはNISAで買える?

外貨建MMFは、NISAの対象外です。国税庁の質疑応答事例では、外貨建MMFを「米ドル建公社債投資信託」と説明しています。NISAの対象は法律上「公社債投資信託以外の証券投資信託」の受益権などに限られ(租税特別措置法第37条の14)、日本証券業協会も「公社債や公社債投資信託は受け入れることができません」と案内しています。

>>外貨建預貯金を払い出して外貨建MMFに投資した場合の為替差損益の取扱い(国税庁)

NISAは何歳から使える?FXと同じ?

金融庁によると、NISA口座は日本国内に住んでいる18歳以上の方(利用する年の1月1日時点)が開設できます。2027年1月からは「つみたて投資枠」の年齢要件が撤廃され、0歳から17歳までの未成年者もNISA口座を開設できるようになります(成長投資枠は利用不可)。未成年者の年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円で、17歳までの間は原則として資産を払い出せません(災害などやむを得ない場合のほか、12歳以降は一定の要件の下で可能)。

FXの口座開設の年齢条件は各FX会社が定めています。FXを始められる年齢の目安はFXは何歳から始められる?で整理しています。

>>NISAを知る(金融庁 NISA特設ウェブサイト)

【まとめ】FXはNISAではできない、違いを知って使い分けよう

当記事では、FXがNISAでできない理由、NISAとFXの違い、税金と損失の扱いの違い、両方使うときの注意点をご紹介しました。NISAは上場株式や一定の投資信託などの利益を非課税にする制度で、FXは対象に含まれていません。FXの利益は申告分離課税の対象で、損失は損失の年から毎年確定申告を続ければ3年間繰り越せるなど、税金の扱いも大きく異なります。

FXは元本が保証されず、レバレッジによって証拠金を上回る損失が出る可能性もある取引です。NISAとは目的も仕組みも違うため、FXを始める場合は資金の上限を決め、国内で登録を受けたFX会社を選びましょう。口座選びに迷ったら、FXおすすめアプリ・口座の比較も参考にしてみてください。

FX取引のリスクについて

FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月14日時点のものです。

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この記事を書いた人

株式会社エウレカ編集部が運営するFX情報メディアの編集部です。

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