日銀短観とは?最新結果と業況判断DIの見方・次回の発表日【2026年10月更新】

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日銀短観とは?最新結果と業況判断DIの見方・次回の発表日【2026年10月更新】

最終更新:2026年10月17日

日銀短観(全国企業短期経済観測調査)とは、日本銀行が全国の約9,100社に景気の実感や事業計画を聞く、3か月に1度の企業アンケートです。当記事では、2026年9月調査の最新結果と推移、業況判断DIの見方、想定為替レートの項目、次回の発表日を中心に解説します。あわせて、日銀の金融政策や為替との関係、数字を見るときの注意点も整理します。

短観は日銀自身が金融政策の運営に役立てるために行う調査で、円相場のニュースでも取り上げられます。まずは最新の数字から確認していきましょう。

目次

日銀短観の最新結果【2026年9月調査・10月1日公表】

ここでは、日本銀行が2026年10月1日に公表した、第210回短観(2026年9月調査)の主な結果を整理します。

大企業製造業の業況判断DIは24、非製造業は35

2026年9月調査の業況判断DIは、大企業製造業が24で前回(6月調査)から2ポイント改善しました。一方、大企業非製造業は35で前回から2ポイント悪化しています。3か月後の見通しを示す「先行き」は、大企業製造業が21、大企業非製造業が30で、いずれも今回の数字より低くなっています。

区分6月調査(最近)9月調査(最近)前回からの変化先行き先行きの変化
大企業・製造業2224+221-3
大企業・非製造業3735-230-5
中小企業・製造業914+512-2
中小企業・非製造業1515010-5
全規模合計・全産業1821+315-6

※単位は「良い」−「悪い」の%ポイント。「前回からの変化」は6月調査の「最近」との差、「先行きの変化」は今回の「最近」との差。2026年10月17日時点・日本銀行「短観(概要)―2026年9月―」より。

調査対象は9,104社で、回答率は99.4%でした。回答期間は8月26日から9月30日までです。

出典:日本銀行「短観(概要)―2026年9月―」(PDF)

2026年度の想定為替レートは1ドル=154.23円

企業が事業計画の前提にしている2026年度の想定為替レート(全規模・全産業)は、1ドル=154.23円でした。6月調査の152.57円から1.66円の円安方向への修正です。輸出企業(大企業・製造業)に限ると、2026年度は153.79円(6月調査は151.49円)でした。

対象調査回2026年度上期下期
全規模・全産業6月調査152.57円152.62円152.51円
全規模・全産業9月調査154.23円154.46円154.00円
輸出企業(大企業・製造業)6月調査151.49円151.60円151.38円
輸出企業(大企業・製造業)9月調査153.79円154.13円153.45円

※米ドル/円(ドル円)。上期は4〜9月、下期は10月〜翌3月。2026年10月17日時点・日本銀行「短観(概要)―2026年9月―」の「(参考)事業計画の前提となっている想定為替レート」より。

直近5回は大企業製造業が改善続き、想定為替レートは円安方向へ修正

直近5回の大企業の業況判断DIと想定為替レートは次のとおりです。大企業製造業は5回続けて改善し、2026年度の想定為替レートは3月・6月・9月の調査のたびに円安方向へ修正されています。表は次回の公表後に先頭へ追記していきます。

調査回(公表日)大企業製造業 最近同 先行き大企業非製造業 最近同 先行き想定為替レート(全規模・全産業)
2026年9月(2026年10月1日)24(+2)2135(-2)30154.23円(2026年度)
2026年6月(2026年7月1日)22(+5)1737(+1)28152.57円(2026年度)
2026年3月(2026年4月1日)17(+1)1436(0)29150.10円(2026年度)
2025年12月(2025年12月15日)15(+1)1534(0)28147.06円(2025年度)
2025年9月(2025年10月1日)14(+1)1234(0)28145.68円(2025年度)

※かっこ内は前回調査からの変化(ポイント)。各回の公表時点の数値。2026年3月調査から調査対象企業を入れ替えた新しい集計(新ベース)に切り替わっており、2025年12月調査は新ベースで計算し直すと大企業製造業16・大企業非製造業36。年度の想定為替レートは、3月調査からその年度の計画が始まります。

出典:短観(概要)2026年6月/同 2026年3月/同 2025年12月/同 2025年9月(いずれも日本銀行・PDF)

日銀短観とは?全国企業短期経済観測調査の仕組み

ここでは、短観がどのような調査で、何をどの区分で集計しているのかを分かりやすく解説します。

短観は日銀が企業に景気の実感と計画を聞く統計調査

日銀の解説によると、短観は統計法に基づいて日本銀行が行う統計調査で、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営に役立てることを目的としています。調査は毎年3月・6月・9月・12月に行われ、2026年9月調査で第210回でした。

対象は資本金2千万円以上の民間企業(金融機関などを除く)から統計理論にもとづいて選んだ企業です。回答義務はありませんが、毎回ほとんどの企業が回答しています。なお、日銀は、集計結果は企業の回答を集計したもので、日本銀行の景気判断や予測を示すものではないと説明しています。

出典:日本銀行「短観(全国企業短期経済観測調査)解説」(2026年4月・PDF)/日本銀行「短観のFAQ」

企業の規模は資本金で大企業・中堅企業・中小企業に分ける

短観の企業規模は資本金で分けられ、大企業は資本金10億円以上の企業です。業種は製造業17業種と非製造業(小売・サービス・建設など)14業種に分かれ、規模と業種を組み合わせて集計されます。

規模の区分資本金2026年9月調査の対象社数
大企業10億円以上1,631社
中堅企業1億円以上10億円未満2,589社
中小企業2千万円以上1億円未満4,884社

※日本銀行「短観 解説」「短観(概要)―2026年9月―」より。

ニュースでは、大企業製造業の業況判断DIが代表として取り上げられることが多くあります。

判断項目と年度計画の2種類を調べる

短観の調査項目は、企業の見方を3つの選択肢で聞く「判断項目」と、売上高や設備投資額などの「年度計画」が中心です。判断項目には業況のほか、需給・在庫・設備・雇用・資金繰り・販売価格・仕入価格などがあります。年度計画には売上高や経常利益に加えて、為替レート(円/ドル・円/ユーロ)も含まれます。

公表は2日に分かれ、初日8時50分に主要な結果をまとめた「概要」「要旨」、2日目8時50分に詳しい計数の「調査全容」が出ます。

業況判断DIの見方

短観の結果で最も注目される業況判断DIについて、計算方法と読み方を数値例で解説します。

業況判断DIは「良い」の割合から「悪い」の割合を引いた数字

業況判断DIは、企業に自社の業況(事業や業績の調子)を「1.良い」「2.さほど良くない」「3.悪い」の3つから選んでもらい、「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数字です。DIは「ディフュージョン・インデックス」の略で、単位は%ポイントです。

たとえば、100社のうち「良い」が25社、「さほど良くない」が65社、「悪い」が10社なら、業況判断DIは25%−10%=15ポイントになります。これは日銀の解説にある具体例です。

2026年9月調査良いさほど良くない悪い業況判断DI
大企業・製造業30%64%6%30−6=24
大企業・非製造業38%59%3%38−3=35

※日本銀行「短観(概要)―2026年9月―」の「業況判断の選択肢別社数構成比」より。

DIがプラスなら「良い」と答えた企業が「悪い」より多いことを表します。ただし、「さほど良くない」と答えた企業は数字に表れない点に注意しましょう。大企業製造業でも64%は「さほど良くない」と答えています。

「最近」と「先行き(3か月後)」の2つの数字がある

業況判断DIには、回答した時点の状況を示す「最近」と、3か月後の状況を示す「先行き」の2つがあります。ニュースの「前回から2ポイント改善」は、今回の「最近」と前回調査の「最近」を比べた数字です。

一方、表の「先行きの変化」は、今回の「先行き」と今回の「最近」の差です。日銀は、先行きDIの動きには景気の状況や業種によってある程度の癖があるとしつつ、企業が先行きをどう見ているかを推し量る材料になると説明しています。

会社の大きさに関係なく1社1票で集計する

DIの計算では企業の規模によるウエイト付けを行わず、1社1票の単純平均で集計しています。売上高や利益の大きさを表す数字ではなく、「良いと感じている企業がどれくらい多いか」を示す指標と考えると分かりやすいでしょう。

出典:日本銀行「短観 解説」第2章・第3章(PDF)/日本銀行「短観のFAQ」2-1〜2-4

短観の想定為替レートの見方

短観にはFXをする方にも関係の深い「想定為替レート」の項目があります。ここではその意味と読み方を解説します。

想定為替レートは企業が事業計画の前提にしている為替レート

想定為替レートは、企業が事業計画の前提にしている対ドル円レート・対ユーロ円レートです。想定為替レートを決めている企業の回答を単純平均して計算されます。

年度計画の項目なので、3月調査からその年度の数字が始まり、6月・9月・12月の調査で修正されていきます。

実際の相場との差は企業の計画の前提とのずれを表す

想定為替レートは、企業が計画を立てたときの前提を示すものです。一般に、実際の相場が想定より円安で推移すると、輸出企業では円に換算した売上が計画より増える方向に働くと見られることがあります。逆に円高なら減る方向です。

ただし、為替が企業の収益に与える影響は、輸入の多さや海外での生産、為替予約(将来の交換レートを前もって決めておく契約)などによって会社ごとに大きく異なります。想定為替レートは「企業がどの水準を前提に計画しているか」を知る目安で、相場の予想や目標の水準ではありません。

出典:日本銀行「短観 解説」(PDF)/日本銀行「短観のFAQ」3-5

日銀短観の発表日と時刻【次回は12月14日】

ここでは、日銀が公表している短観の今後の発表日と、日銀会合・展望レポートとの日程の並びを整理します。

次回(12月調査)は2026年12月14日(月)8時50分

日銀の公表予定によると、2026年12月調査の概要・要旨は2026年12月14日(月)8時50分に公表される予定です。詳しい計数をまとめた調査全容は翌日の12月15日(火)8時50分です。

調査回概要・要旨(8時50分)調査全容(8時50分)
2026年9月調査(公表済み)2026年10月1日(木)2026年10月2日(金)
2026年12月調査2026年12月14日(月)2026年12月15日(火)
2027年3月調査2027年4月1日(木)2027年4月2日(金)

※2026年10月17日時点・日本銀行「統計データの公表・掲載予定(2026年7月〜2027年6月)」より。日程は変更される場合があります。

短観の公表は毎年4月初め・7月初め・10月初め・12月中旬です。日本の統計なので、米国の夏時間・冬時間による時刻のずれはありません。

出典:日本銀行「統計の概要および公表予定」/日本銀行「短観 解説」(PDF)

12月短観は12月の日銀会合の直前に公表される

日銀の日程と並べると、12月短観は、12月17日・18日の日銀会合の数日前に公表されます。その前の10月29日・30日の会合では、展望レポートも公表されます。

出典:日本銀行「金融政策決定会合の運営」

会合の仕組みは日銀会合の解説記事、日銀の経済・物価見通しは展望レポートの解説記事で確認できます。米国も含めた主な指標の発表日は経済指標の発表日一覧にまとめています。

短観と日銀の金融政策・為替の関係(一般論)

ここでは、短観が日銀の金融政策や円相場とどう関係するのかを、日銀の公表資料と一般論にもとづいて解説します。

短観は日銀が経済を点検するための材料の1つ

前述の通り、短観は金融政策の適切な運営に役立てることを目的とした調査です。日銀は2026年9月18日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.25%程度で推移するよう促すことを決めました(賛成7・反対2、9月24日から適用)。無担保コールレートは日本の政策金利にあたる短期金利です。

同じ公表文で日銀は、経済・物価・金融情勢に応じて「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」との考えを示しています。短観はこうした判断のもとになる経済・物価の点検材料の1つですが、短観の数字だけで政策が決まるわけではありません。日米の金利水準は政策金利の解説記事で確認できます。

出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日・PDF)/日本銀行「金融政策決定会合の運営」

景気の実感→金利の見方→円という流れで見られることがある

金融先物取引業協会は、経済成長率や物価指数などの経済指標から読み取れる「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)」を為替相場を動かす要因の1つに挙げ、金利が上がった通貨に買いが集まることが考えられると説明しています。短観に当てはめると、企業の景況感が日銀の利上げに対する市場の見方に影響し、それが円相場の材料の1つになる、という見方があります。

ただし、短観の結果だけで円高・円安の方向は決まりません。ドル円であれば米国の金利や経済指標も同時に影響し、市場の予想との差や、ほかのニュースで動くこともあります。当記事は短観の結果から値動きを予想したり、売買をすすめたりするものではありません。

出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #3 為替相場を動かす要因」

円安・円高の基本は円安・円高の解説記事、2026年の円安の背景は円安の理由を解説した記事で整理しています。

短観の数字を見るときと発表前後の注意点

最後に、短観の数字を読むときと、発表前後に取引するときの注意点を整理します。

調査対象の見直しで過去の数字が変わることがある

短観は原則2〜3年に1度、調査対象の企業を見直しており、直近では2026年3月調査で見直しました。見直しの前後で数字がつながらないため、2025年12月調査の大企業製造業は、公表時の15が新しいベースでは16になっています。過去の数字と比べるときは、どのベースの数字かを確認しましょう。

また、日銀は2026年4月に調査項目の見直しの最終案を公表し、2027年前半をめどに新しい調査を始めたいとしています(開始時期は確定しだい公表)。

出典:日本銀行「短観のFAQ」6-2/日本銀行「『全国企業短期経済観測調査』の見直しに関する最終案」(2026年4月16日)

発表前後は値動きとスプレッドの広がりに注意する

金融先物取引業協会は、重要な経済指標が発表された直後などでレートが急変した場合に、スプレッド(売値と買値の差)が広がりやすくなると説明しています。短観の公表は日本時間8時50分で、東京証券取引所の取引が始まる9時の直前です。

確認したいこと理由
公表日と時刻(8時50分)発表の直後は値動きが急になることがある
取引量とレバレッジ想定外の値動きで損失が大きくなるのを抑える
証拠金の余裕ロスカット(損失を抑えるための強制決済)を避ける余地を残す

レバレッジをかけたFX取引では、預けた証拠金を上回る損失が出る可能性もあります。取引に慣れないうちは、発表の前後に新しく注文しない、取引量を小さくするといった選択肢も考えましょう。

出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #2 為替相場とは」/金融先物取引業協会「学ぼう!FX FX取引に係る主なリスク」

仕組みはスプレッドの解説・ロスカットの解説・レバレッジの解説で確認できます。

【まとめ】日銀短観の最新結果と次回の発表日を確認しよう

当記事では、日銀短観の最新結果と推移、調査の仕組みと区分、業況判断DIと想定為替レートの見方、発表日、日銀の金融政策や為替との関係、注意点をご紹介しました。2026年9月調査は大企業製造業24・大企業非製造業35で、2026年度の想定為替レートは1ドル=154.23円、次回の12月調査は12月14日(月)8時50分公表予定です。

短観の見方が分かると、日銀会合や円相場のニュースが読みやすくなります。これからFXを始める方はFXの始め方で全体の流れを確認し、口座選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。

FX取引のリスクについて

FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月17日時点のものです。

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この記事を書いた人

株式会社エウレカ編集部が運営するFX情報メディアの編集部です。

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