PCE価格指数とは?最新結果・発表日とコアPCE、CPIとの違い【2026年10月更新】

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PCE価格指数とは?最新結果・発表日とコアPCE、CPIとの違い【2026年10月更新】

最終更新:2026年10月17日

PCE(個人消費支出)価格指数とは、米商務省経済分析局(BEA)が毎月公表する、米国の消費者が買うモノやサービスの価格の変化を測る指数です。当記事では、最新の結果と推移、コアPCEの見方、FRBの2%目標との関係、CPIとの違い、発表日と日本時間を解説します。

PCEは、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度)が、物価の目標(前年比2%)を測るのに使っている指標です。米国の金利の見通しにかかわるため、ドル円のニュースでも取り上げられます。まずは最新の数字から確認していきましょう。

目次

PCEの最新結果【2026年9月30日公表・8月分】

ここでは、2026年9月30日にBEAが公表した「Personal Income and Outlays(個人所得・支出)」の、2026年8月分の結果を整理します。

8月のPCE価格指数は前年同月比+3.4%・コア+3.0%

2026年8月分のPCE価格指数は、前月比+0.3%、前年同月比+3.4%でした。食品とエネルギーを除いた指数(コアPCE)は、前月比+0.2%、前年同月比+3.0%です。発表時刻は米東部時間の8時30分で、日本時間では9月30日の21時30分でした。

前年同月比は、総合が7月分と同じ3.4%、コアも7月分と同じ3.0%で、伸び率はほぼ横ばいでした。FRBが目標とする2%と比べると、総合・コアともに上回っています。

出典:BEA「Personal Income and Outlays, August 2026」(2026年9月30日)

直近6か月の推移

2026年3月分からの推移は次のとおりです。表は毎月の公表後に追記していきます。

対象月公表日(日本時間)総合 前月比総合 前年同月比コア 前月比コア 前年同月比
2026年8月9月30日(水)21:30+0.3%+3.4%+0.2%+3.0%
2026年7月8月26日(水)21:30+0.1%+3.4%+0.1%+3.0%
2026年6月7月30日(木)21:30-0.1%+3.5%+0.1%+3.0%
2026年5月6月25日(木)21:30+0.4%+3.8%+0.3%+3.2%
2026年4月5月28日(木)21:30+0.4%+3.6%+0.3%+3.1%
2026年3月4月30日(木)21:30+0.6%+3.4%+0.3%+3.1%

※2026年10月17日時点。BEA「Personal Income and Outlays, August 2026」およびBEAのNIPA月次データ(2026年9月30日公表の改定後の値)より。前月比は季節調整済み。前年同月比は改定後の指数から当サイトが計算し、小数第2位を四捨五入(8月分はBEAの公表文の値と一致)。公表日は各月の初回の公表日。

この表は、9月30日の年次改定を反映した後の数値です。年次改定とは、BEAが毎年、新しく入手したデータなどで過去の数値を見直すことです。そのため、各月の公表当日に報じられた数字とは違う月があります。たとえば7月分の総合の前年同月比は、8月26日の公表時は3.7%でしたが、改定後は3.4%です。

出典:BEA「Personal Consumption Expenditures Price Index」/BEA「Personal Income and Outlays, July 2026」

次回(9月分)は10月29日(木)日本時間21時30分

BEAによると、2026年9月分の結果は10月29日(木)の米東部時間8時30分に公表される予定です。米国はまだ夏時間のため、日本時間では10月29日の21時30分です。結果が公表されたら、上の表に追記します。

PCE(個人消費支出)価格指数とは?

ここでは、PCE価格指数とコアPCEの意味を、BEAの説明をもとに分かりやすく解説します。

米国の消費者が払う価格の変化を広く測る指数

BEAは、PCE価格指数を米国に住む人、またはその人のために支払う人が、モノやサービスに払う価格を測るものと説明しています。幅広い消費支出のインフレ(物価の上昇)やデフレ(物価の下落)をとらえ、消費者の行動の変化を反映する点が特徴とされています。

消費者の行動の変化とは、たとえば牛肉が値上がりすると、牛肉を減らして鶏肉を多く買う、といった動きです。PCE価格指数は、毎月の「Personal Income and Outlays」の中で公表され、四半期と年の数値はGDPの発表にも含まれます。

日本のニュースでは「PCEデフレーター」「個人消費支出物価指数」と呼ばれることもあります。いずれも、このPCEの物価の指標を指して使われることが多い呼び方です。

出典:BEA「Personal Consumption Expenditures Price Index」/BEA「Prices & Inflation」

コアPCEは食品とエネルギーを除いた指数

BEAによると、コアPCE価格指数はPCEの価格から食品とエネルギーの価格を除いたものです。食品とエネルギーは値動きが大きいため、それを除くことで、物価の基調的な(ならした)流れが見えやすくなるとされています。

BEAは、コアPCE価格指数は「FRBが金融政策を運営するうえで注視している」とも説明しています。ここでいう食品はスーパーなどで買う飲食料品で、外食や宿泊は食品に含まれません。エネルギーはガソリンなどの燃料と、電気・ガス料金です。

出典:BEA「What is the Core PCE price index?」/BEA「Prices & Inflation」

前月比と前年同月比の2つで見る

PCEの結果は、前の月と比べた「前月比」と、1年前の同じ月と比べた「前年同月比」で報じられます。前月比は直近の勢い、前年同月比は1年間でどれだけ物価が上がったかを見るのに使われます。FRBの2%目標は、後述の通り前年比で測るため、まず前年同月比を確認すると分かりやすいでしょう。

FRBの2%目標はPCEで測る

ここでは、PCEがFRBの金融政策でどのように使われているかを、FRBの公式文書から解説します。

FOMCは「PCE価格指数の前年比2%」を長期の目標としている

FRBの金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)は、「長期的な目標と金融政策戦略に関する声明」で、PCE価格指数の前年比で測った2%のインフレ率が、長期的に見て「雇用の最大化」と「物価の安定」という使命に最も合っていると判断しています。

この声明は2012年1月24日に採択され、2026年1月27日にも再確認されています。米国の物価の指標としてはCPI(消費者物価指数)が有名ですが、FRBの2%の目安に使われているのはPCEです。

出典:FOMC「Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy」/FRB「Why does the Federal Reserve aim for inflation of 2 percent over the longer run?」

FOMCの経済見通しにもPCEとコアPCEが載る

FOMCの参加者は、年4回の会合で経済見通しを示します。物価の見通しはPCEインフレ率とコアPCEインフレ率で示され、いずれも各年の第4四半期(10〜12月期)の、前の年の同じ時期と比べた伸び率です。2026年9月の見通しの中央値は次のとおりです。

項目2026年2027年2028年2029年長期
PCEインフレ率3.7%2.3%2.1%2.0%2.0%
コアPCEインフレ率3.4%2.5%2.2%2.0%―

※FRB「Summary of Economic Projections」(2026年9月16日)より。参加者の見通しの中央値。コアPCEの長期の見通しは集計されていない。

2026年9月の会合では、FRBの政策金利であるFF金利(銀行どうしが短期でお金を貸し借りするときの金利)の誘導目標が、3.75〜4.00%に引き上げられました。FOMCは雇用や物価など多くの情報をもとに金利を決めており、PCEはその判断材料の1つです。会合の結果や日程はFOMCとは、日米の金利水準は政策金利とはで解説しています。

出典:FRB「Summary of Economic Projections, September 2026」

PCEとCPIの違い

ここでは、同じ消費者の物価を測るPCEとCPIが、何が違うのかを解説します。

違いは「範囲・ウエイト・算式」などに分けられる

BEAは、PCE価格指数とCPIの違いを算式・ウエイト・範囲・その他の4つに分けて説明しています。CPIは米労働統計局(BLS)が公表する指数です。BEAは、両者は似ているものの作り方が違うため、インフレ率も違ってくると説明しています。

違いPCE価格指数CPI
公表する機関米商務省経済分析局(BEA)米労働統計局(BLS)
範囲家計が自分で払う支出に加え、家計のために他者が払う分や、家計に奉仕する非営利団体(NPOなど)の支出も含む家計が自分で払う支出
ウエイト品目ごとの比重(重み)がCPIと違う品目ごとの比重がPCEと違う
算式フィッシャー式修正ラスパイレス式
その他季節調整や価格データの違いなど同左

※BEA「What accounts for the differences in the PCE price index and the Consumer Price Index?」などより当サイトが要約。

算式の違い(PCEはフィッシャー式、CPIは修正ラスパイレス式)は、品目ごとの買う量の変化をどう反映するかの違いです。PCEは、値上がりした品物から別の品物に買い替えるといった消費者の行動の変化を反映しやすいとされています。BEAが示した2006年7〜9月期の比較例では、持ち家の家賃相当分(持ち家に住む人が、自分に家賃を払っていると見なした金額)やガソリンの比重の違い(ウエイトの違い)が、両者の差の大きな要因になっていました。

出典:BEA「What accounts for the differences in the PCE price index and the Consumer Price Index?」/BEA「Prices & Inflation」

2026年8月分はコアの伸び率でPCEの方が高かった

2026年8月分の前年同月比は、総合ではCPIもPCEも+3.4%で同じでした。一方、コアはCPIが+2.4%、PCEが+3.0%と差がありました。このように、同じ月でも2つの指標の伸び率は一致するとは限りません。

米国の物価の指標は、毎月CPIが先に公表され、PCEはその後に公表されます。CPIの最新結果や発表日は米CPI(消費者物価指数)とはにまとめています。

PCEの発表日と日本時間【2026年10月〜12月】

BEAが公表している今後の発表日

BEAが公表している今後の発表日は次のとおりです。発表時刻はいずれも米東部時間の8時30分です。

対象月発表日(米東部時間)日本時間
2026年9月10月29日(木)8:3010月29日(木)21:30
2026年10月11月25日(水)8:3011月25日(水)22:30
2026年11月12月23日(水)8:3012月23日(水)22:30

※2026年10月17日時点・BEA「Release Schedule」より。日本時間は時差(夏時間13時間・冬時間14時間)から計算。日程は変更される場合があります。

出典:BEA「Release Schedule」

日本時間は夏時間21時30分・冬時間22時30分

米国の夏時間は11月の第1日曜日に終わり、2026年は11月1日(日)に冬時間へ切り替わります。そのため、10月29日までは日本時間21時30分、11月25日以降は22時30分です。BEAの8月分の発表でも、次回は「8:30 a.m. EDT」(米東部の夏時間)と書かれています。

10月29日はFOMCの声明やGDP速報と重なる

10月29日は、日本時間の午前3時ごろにFOMCの声明(10月27日・28日の会合)が出る予定の日です。同じ日の21時30分には、PCEとあわせて米国の7〜9月期のGDP速報も公表されます。また、日銀の金融政策決定会合も10月29日・30日に開かれます(日銀会合とは)。

重要な発表が集中するため、相場が大きく動く可能性もあります。主な指標の発表元と日程は経済指標とは、雇用の指標は米雇用統計とはで確認できます。

出典:FRB「Meeting calendars and information」

PCEと為替の関係(一般論)

ここでは、物価の指標がなぜドル円の材料になるのかを、公的な説明をもとに一般論として解説します。

物価→金利の見通し→ドルという見方がある

金融先物取引業協会は、物価指数が上がってインフレになると国は金利を引き上げようとし、金利が上がった通貨に買いが集まり、通貨の価値が上がることが考えられると説明しています。PCEはFRBの物価目標に使われるため、結果がFRBの金利の判断に対する市場の見方に影響することがあります。

出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX 為替相場を動かす要因」

PCEの結果だけでドル高・ドル安は決まらない

ただし、実際の為替は、市場の予想との差や日本の金利、政治、市場心理などでも動くため、PCEの結果だけで方向は決まりません。PCEが公表されるころには、同じ月のCPIがすでに公表されています。そのため、PCEの公表時点で物価の傾向がある程度知られていることもあります。

当記事では、PCEの結果から将来の値動きを予想したり、売買をすすめたりはしていません。円安・円高の仕組みは円安・円高とはもあわせて確認してみてください。

PCEを見るときと発表前後の取引の注意点

PCEは過去の数値があとから改定される

BEAは、新しい情報や手法を反映して、過去に公表したPCEの数値を改定するとしています。毎月の発表で直近の月が見直されるほか、2026年9月30日の公表では年次改定が行われ、2021年1月以降の数値が改定されました。

過去の推移を調べるときは、各月の公表当日の数字か、改定後の数字かを確認しましょう。ニュースの記事と当記事の表で数字が違う場合は、改定が理由のことがあります。

発表前後はスプレッドの拡大や急な値動きに注意

金融先物取引業協会は、米国雇用統計などの重要経済指標の発表の前後は、スプレッドが平時より広がっている場合があると説明しています。スプレッドは売値と買値の差で、取引のコストにあたります。

また、相場が急に動くとロスカット(損失を抑えるための強制決済)が十分に働かず、預けた証拠金以上の損失が出ることがあると同協会は説明しています。発表時刻を前もって確認し、取引に慣れないうちは発表の前後に新しく注文しない、取引量を小さくするといった選択肢も考えておきましょう。

出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX スプレッド、手数料について」/金融先物取引業協会「学ぼう!FX FX取引に係る主なリスク」

スプレッドの仕組みはスプレッドとは、強制決済の仕組みはロスカットとは、レバレッジのリスクはレバレッジとはで解説しています。

【まとめ】PCEの最新結果と発表日を確認しよう

当記事では、PCE価格指数の最新結果と推移、コアPCEの意味、FRBの2%目標との関係、CPIとの違い、発表日と日本時間、為替との関係、注意点をご紹介しました。2026年8月分は前年同月比+3.4%(コア+3.0%)で、9月分は10月29日(日本時間21時30分)に公表予定です。

FRBが目標に使うPCEを知ると、米国の金利のニュースが読みやすくなります。これからFXを始める方はFXの始め方で全体の流れを確認し、口座選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。

FX取引のリスクについて

FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月17日時点のものです。

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この記事を書いた人

株式会社エウレカ編集部が運営するFX情報メディアの編集部です。

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