最終更新:2026年10月17日
当記事では、豪ドルの政策金利(RBAのキャッシュレート目標)の最新値と直近の決定、2025年からの推移、今後の会合日程と日本時間を中心に解説します。あわせて、豪ドル円との関係やスワップポイントの考え方、発表前後の注意点も整理します。
オーストラリアの政策金利は、オーストラリアの中央銀行であるRBA(オーストラリア準備銀行)が年8回の会合で決めています。豪ドル円の値動きやスワップポイントを考えるうえで欠かせない情報のため、まずは最新の数字から確認していきましょう。
豪ドルの政策金利の最新値は4.60%【2026年9月29日決定】
ここでは、RBAが直近の会合で決めた政策金利の内容を、RBAの公表文をもとに整理します。
2026年9月29日に0.25%引き上げて4.60%に
RBAは2026年9月28日・29日の会合で、キャッシュレート目標を0.25%引き上げ、4.60%にすることを決めました。公表は2026年9月29日で、新しい水準は翌日の9月30日から適用されています。キャッシュレートとは、金融機関どうしが翌日までお金を貸し借りするときの金利で、オーストラリアの政策金利にあたります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決定した会合 | 2026年9月28日(月)・29日(火) |
| 公表日 | 2026年9月29日(火) |
| 決定内容 | キャッシュレート目標を0.25%引き上げ |
| 新しい水準 | 4.60%(9月30日から適用) |
| 前回からの変化 | 4.35% → 4.60% |
| 委員の賛否 | 全員一致 |
| 次回の会合 | 2026年11月2日(月)・3日(火) |
※2026年10月17日時点。
出典:RBA「Statement by the Monetary Policy Board: Monetary Policy Decision」(2026年9月29日)/RBA「Cash Rate Target」
声明では「インフレは依然として高い」と説明
声明文は、利上げの背景として「インフレは依然として高く、8月に示した上振れリスクの一部が現実になりつつある」と説明しています(原文:Inflation remains elevated and some of the upside risks flagged in August are materialising.)。また、中東の紛争が広がり、世界のエネルギー価格が8月の見通しで想定していたよりも大幅に高くなっていることも挙げられています。
一方で、雇用については「ここ数か月、労働市場の状況はおおむね想定どおりに緩んできた」としています。景気や物価の見通しについては「引き続き高い不確実性がある」と述べています。
今後の判断は11月までの物価・雇用データ次第としている
声明は、今後の利上げを約束するものではありません。次回の決定は、11月の会合までに公表される物価や雇用のデータを点検したうえで行われます。声明は高いインフレが定着しないようにすることに引き続き注力するとし、必要であればキャッシュレート目標をさらに引き上げることも含めて対応する考えを示しています。
決定は委員の全員一致で、決定後にはミシェル・ブロック総裁が記者会見を開いています。
RBA(オーストラリア準備銀行)とは?政策金利を決める仕組み
ここでは、RBAがどのような組織で、どのように政策金利を決めているのかを分かりやすく解説します。
RBAはオーストラリアの中央銀行
RBA(Reserve Bank of Australia)は、オーストラリアの中央銀行で、日本でいう日本銀行にあたる組織です。金融政策の目的として、法律で「オーストラリアの物価の安定」と「完全雇用の維持」の2つが定められています。
物価については、消費者物価の上昇率を年2〜3%にするという目標を掲げています。日本銀行の「2%」のような1つの数字ではなく、幅を持たせた目標になっている点が特徴です。
政策金利は「キャッシュレート目標」
RBAの金融政策は、短期金融市場の翌日物の貸し借りの金利(キャッシュレート)の目標を決めることで行われます。ニュースで「豪州の政策金利」「RBAの政策金利」と言う場合は、このキャッシュレート目標を指します。
RBAによると、キャッシュレート目標の変更は公表の翌日から適用されます。
出典:RBA「Monetary Policy」/RBA「About Monetary Policy」
金融政策委員会が年8回・2日間の会合で決める
政策金利を決めるのは、9人の委員で構成される金融政策委員会(Monetary Policy Board)です。会合は年8回で、月曜日の午後に始まり翌日の火曜日に終わる2日間の日程です。会合は、物価や経済活動の主要なデータが公表された後に開かれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決める組織 | 金融政策委員会(Monetary Policy Board)・委員9人 |
| 会合の回数 | 年8回(月曜午後〜火曜の2日間) |
| 結果の公表 | 2日目の午後2時30分(豪州東部時間) |
| 記者会見 | 会合のたびに総裁が決定後に説明 |
| 議事要旨 | 会合の2週間後に公表 |
| 経済見通し(金融政策報告) | 年4回(2月・5月・8月・11月の決定と同時) |
※2026年10月17日時点。
なお、金融政策委員会は2025年3月に発足し、それまでは理事会(Reserve Bank Board)が金融政策を決めていました。
出典:RBA「Monetary Policy Board」/RBA「Statement on Monetary Policy」
豪ドルの政策金利の推移【2025年〜2026年】
ここでは、2025年以降のRBAの決定を一覧にします。RBAは2025年に3回の利下げを行った後、2026年には利上げに転じています。
2025年2月〜2026年9月の決定一覧
2025年以降のキャッシュレート目標の推移は次のとおりです。2026年は2月・3月・5月・9月の4回、いずれも0.25%ずつ引き上げられました。表は会合のたびに先頭へ追記していきます。
| 公表日(決定日) | 適用日 | 変更幅 | キャッシュレート目標 |
|---|---|---|---|
| 2026年9月29日 | 2026年9月30日 | +0.25% | 4.60% |
| 2026年8月11日 | 2026年8月12日 | 据え置き | 4.35% |
| 2026年6月16日 | 2026年6月17日 | 据え置き | 4.35% |
| 2026年5月5日 | 2026年5月6日 | +0.25% | 4.35% |
| 2026年3月17日 | 2026年3月18日 | +0.25% | 4.10% |
| 2026年2月3日 | 2026年2月4日 | +0.25% | 3.85% |
| 2025年12月9日 | 2025年12月10日 | 据え置き | 3.60% |
| 2025年11月4日 | 2025年11月5日 | 据え置き | 3.60% |
| 2025年9月30日 | 2025年10月1日 | 据え置き | 3.60% |
| 2025年8月12日 | 2025年8月13日 | -0.25% | 3.60% |
| 2025年7月8日 | 2025年7月9日 | 据え置き | 3.85% |
| 2025年5月20日 | 2025年5月21日 | -0.25% | 3.85% |
| 2025年4月1日 | 2025年4月2日 | 据え置き | 4.10% |
| 2025年2月18日 | 2025年2月19日 | -0.25% | 4.10% |
※2026年10月17日時点。RBA「Cash Rate Target」の適用日(Effective Date)と、変更が公表の翌日から適用されるというRBAの説明をもとに作成。2024年は2月〜12月の8回すべて4.35%で据え置きでした。
2025年は3回の利下げで4.35%→3.60%
RBAは2023年11月から4.35%で据え置いた後、2025年2月・5月・8月に0.25%ずつ利下げし、キャッシュレート目標を3.60%まで下げました。その後、2025年9月から12月までの3回の会合では据え置いています。
2026年はインフレの再加速を受けて利上げに転じた
2026年2月3日の声明では、インフレが「2025年後半に大きく再加速した」ことを理由に、0.25%の利上げを決めています(原文:picked up materially in the second half of 2025)。その後も3月・5月と利上げが続き、6月・8月は据え置きました。
8月11日の声明では、今年すでに3回利上げしたことを踏まえて様子を見るとしつつ、上振れリスクが現実になれば追加の利上げもありうると説明していました。そして9月29日に4回目の利上げを決め、4.60%は2023年11月〜2025年2月の4.35%を上回る水準になっています。
出典:RBA「Monetary Policy Decision」(2026年2月3日)/RBA「Monetary Policy Decision」(2026年8月11日)
RBAの会合日程と日本時間の発表時刻【2026年〜2027年】
ここでは、RBAが公表している会合日程と、決定が日本時間の何時に発表されるかを整理します。
発表は日本時間12時30分(4月〜10月上旬は13時30分)
RBAは、会合の結果を2日目の午後2時30分に公表するとしています。シドニーなどがあるニューサウスウェールズ州は2026年10月4日(日)から2027年4月4日(日)まで夏時間(サマータイム)で、日本との時差は2時間のため、この期間の発表は日本時間12時30分です。
夏時間以外の期間(標準時)は日本との時差が1時間になり、発表は日本時間13時30分です。日本の昼休みの時間帯に発表される点を覚えておきましょう。
| 期間 | 豪州東部の時間帯 | 日本との時差 | 発表時刻(日本時間) |
|---|---|---|---|
| 2026年10月4日〜2027年4月4日 | 夏時間(AEDT) | 日本より2時間進む | 12時30分 |
| 上記以外 | 標準時(AEST) | 日本より1時間進む | 13時30分 |
※夏時間の開始・終了は日曜日の早朝に切り替わります。
出典:RBA「Monetary Policy Board」/ニューサウスウェールズ州政府「Daylight saving」
2026年の残りの会合は11月と12月の2回
2026年の残りの会合は2回です。次回の決定は2026年11月3日(火)の日本時間12時30分ごろに発表される予定です。11月3日は日本の祝日(文化の日)にあたるため、利用しているFX会社の祝日の取引時間も確認しておきましょう(FXの取引時間)。11月の会合では、経済見通しをまとめた「金融政策報告(Statement on Monetary Policy)」も同時に公表される予定です。
| 会合 | 結果の公表日 | 発表時刻(日本時間) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2026年11月2日・3日 | 11月3日(火) | 12時30分 | 次回・金融政策報告も公表 |
| 2026年12月7日・8日 | 12月8日(火) | 12時30分 | ― |
※2026年10月17日時点。日本時間は公表時刻(午後2時30分)と夏時間の期間から算出。日程は変更される場合があります。2026年2月〜9月の結果は上の推移表を参照してください。
2027年の会合日程
RBAは2027年の会合日程も公表しています。結果の公表はいずれも2日目の火曜日です。
| 会合 | 結果の公表日 | 発表時刻(日本時間) |
|---|---|---|
| 2027年2月8日・9日 | 2月9日(火) | 12時30分 |
| 2027年3月22日・23日 | 3月23日(火) | 12時30分 |
| 2027年5月3日・4日 | 5月4日(火) | 13時30分 |
| 2027年6月21日・22日 | 6月22日(火) | 13時30分 |
| 2027年8月9日・10日 | 8月10日(火) | 13時30分 |
| 2027年9月27日・28日 | 9月28日(火) | 13時30分 |
| 2027年11月1日・2日 | 11月2日(火) | 夏時間なら12時30分 |
| 2027年12月13日・14日 | 12月14日(火) | 夏時間なら12時30分 |
※2027年10月以降の夏時間の開始日は、ニューサウスウェールズ州政府のページでは2026年10月17日時点で示されていないため、11月・12月の発表時刻は確定後に更新します。
出典:RBA「Monetary Policy Board meeting schedules」
同じ時期には、日銀会合(2026年10月29日・30日)やFOMC(10月27日・28日)も予定されています。日米の政策金利の最新値は政策金利とは、ほかの主な指標の日程は経済指標とはにまとめています。
豪ドル円と政策金利・スワップポイントの関係
ここでは、豪ドルの政策金利が豪ドル円やスワップポイントとどう関係するのかを、一般論として解説します。
金利は為替を動かす要因の1つだが、金利差だけで方向は決まらない
金融先物取引業協会は、インフレになった国は金利を引き上げようとし、金利が上がった通貨に買いが集まり、通貨の価値が上昇することが考えられると説明しています。ただし、実際の豪ドル円は、日本側の金融政策、市場の予想との差、世界の景気や市場心理などでも動くため、政策金利の差だけで方向は決まりません。
たとえば、利上げが事前に広く予想されていた場合は、発表後に反応が小さかったり、逆の方向に動いたりすることもあります。なお、RBA自身も、金利が経済に影響する経路の1つとして為替レートを挙げ、為替を通じた輸入品の価格の変化がインフレに影響すると説明しています。
出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #3 為替相場を動かす要因」/RBA「About Monetary Policy」
日本とオーストラリアの政策金利の差は約3.35%
2026年10月17日時点で、オーストラリアのキャッシュレート目標は4.60%、日本の政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物の誘導目標)は1.25%程度で、単純に差し引くと両国の政策金利の差は約3.35%になります。この差がそのままFX会社のスワップポイントになるわけではなく、実際の金額は会社ごと・日ごとに異なります。日本銀行は2026年9月18日の会合で、政策金利を1.25%程度に引き上げています(9月24日から適用)。
| 国・中央銀行 | 政策金利 | 直近の決定 | 次回の会合 |
|---|---|---|---|
| オーストラリア(RBA) | 4.60% | 2026年9月29日(0.25%利上げ) | 2026年11月2日・3日 |
| 日本(日本銀行) | 1.25%程度 | 2026年9月18日(利上げ) | 2026年10月29日・30日 |
※2026年10月17日時点。
出典:RBA「Cash Rate Target」/日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)
スワップポイントは2つの通貨の金利差に相当する
スワップポイントは、買った通貨と売った通貨の金利差に相当する金額です(金融先物取引業協会)。豪ドル円の買いでは一般に受け取り、売りでは支払いになりますが、市場金利の変化で金額が変わり、受け払いが逆転することもあります。仕組みと計算方法はスワップポイントとは、各社の比べ方はスワップポイント比較で解説しています。
スワップポイントを受け取れても、為替レートの下落による損失がそれを上回る可能性があります。当記事では各社のスワップポイントの数値は掲載しておらず、豪ドル円の値動きを予想したり、売買を推奨したりもしていません。円安・円高の基本は円安・円高とはで確認できます。
出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #8 スワップポイントについて」/金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」
RBAの発表前後の取引で注意したいこと
金融先物取引業協会は、重要経済指標の発表の前後などは、スプレッドが平時より広がっている場合があると説明しています。RBAの発表は日本の昼の時間帯にあたるため、昼休みに取引する方は特に時刻を確認しておきましょう。
| 確認しておきたいこと | 理由 |
|---|---|
| 発表時刻(12時30分か13時30分か) | 豪州の夏時間で1時間ずれるため |
| 取引量とロスカットの水準 | 急な値動きで想定より大きな損失やロスカット(強制決済)につながることがあるため |
| 同じ週の日銀会合・FOMCの日程 | 豪ドル円は日本側の決定でも動くため |
また、協会は、レバレッジの効果で預けた証拠金のすべてを失う、あるいはそれを上回る損失が発生する可能性もあると説明しています。スプレッドの仕組みはスプレッドとは、強制決済の仕組みはロスカットとは、レバレッジのリスクはレバレッジとはで解説しています。
出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #7 スプレッド、手数料について」/金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」
【まとめ】豪ドルの政策金利とRBAの日程を確認しよう
当記事では、豪ドルの政策金利(RBAのキャッシュレート目標)の最新値と直近の決定、RBAの仕組み、2025年からの推移、会合日程と日本時間、豪ドル円やスワップポイントとの関係、発表前後の注意点をご紹介しました。2026年10月17日時点の政策金利は4.60%で、次回の決定は11月3日(火)の日本時間12時30分ごろに発表される予定です。
政策金利の動きが分かると、豪ドル円のニュースやスワップポイントの変化が読みやすくなります。これからFXを始める方はFXの始め方で全体の流れを確認し、口座選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。
FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月17日時点のものです。

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