【10月28日】カナダ銀行が政策金利を2.50%に引き上げ|2023年以来の利上げとカナダドルへの影響

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【10月28日】カナダ銀行が政策金利を2.50%に引き上げ|2023年以来の利上げとカナダドルへの影響

最終更新:2026年10月29日

カナダ銀行(Bank of Canada、BOC)は2026年10月28日、政策金利(翌日物金利の誘導目標)を0.25%引き上げ、2.50%にすると発表しました。マックレム総裁によると2023年7月以来の利上げで、声明は追加の利上げの可能性に触れつつ、慎重に進めるとしています。

カナダ銀行は2025年10月に2.25%へ下げた後、7回続けて据え置いていました。今回は、エネルギー価格の高止まりが他の財・サービスの値上がりに広がるリスクを抑えるための利上げだと説明しています。当記事では、カナダ銀行の公表文と総裁の会見の冒頭陳述をもとに決定の要点を整理し、これまでの流れ、カナダドルとの関係、今後の予定をまとめます。

目次

カナダ銀行の決定の要点(2026年10月28日)

カナダ銀行の発表は、カナダ東部時間の午前9時45分です。カナダは11月1日まで夏時間のため、日本時間では10月28日(水)22時45分の発表でした。今回は経済見通しをまとめた「金融政策報告(Monetary Policy Report)」も同時に公表される回です。公表文の主な内容は次のとおりです。

項目内容(当サイトで要約)
発表日時2026年10月28日(水)午前9時45分(カナダ東部時間)=日本時間22時45分
決定翌日物金利の誘導目標を0.25%引き上げ、2.50%に(Bank Rateは2.75%、預金金利は2.45%)
世界経済エネルギー価格が高い中でも底堅い。世界の成長率見通しは2026年3.1%に小幅上方修正、2027年・2028年は3.2%(7月から変わらず)
カナダの景気4〜6月期のGDPは3.3%増、7〜9月期は約2%の見込み。失業率は数か月にわたり6.5%前後
成長率の見通し米国の新たな関税で10〜12月期は減速し、2027年に持ち直す。2026年1%、2027年・2028年は2%
物価消費者物価(CPI)の上昇率は4月以降3%前後で、年末に約3.5%の見込み。ガソリンを除くと9月は2.2%、コア指標は2%近く
物価の見通し2027年の平均は3%(7月の見通しより1%ポイント高い)、2028年半ばに2%へ戻る見込み
利上げの理由エネルギー価格の高止まりが、他の財・サービスに幅広く広がるリスクを抑えるため
今後の方針追加の利上げが必要になる可能性があるが、不確実性を踏まえて慎重に進める

出典:Bank of Canada「Bank of Canada raises the policy rate by 25 basis points to 2½%」(2026年10月28日)/Bank of Canada「Monetary Policy Report—October 2026」

表の内容は、英語の公表文を当サイトで日本語にして要約したものです。

政策理事会は「据え置き」と「利上げ」の両方を検討した

マックレム総裁は会見の冒頭陳述で、政策理事会(Governing Council)が据え置きと利上げの2つの案を比べたと説明しています。据え置きの根拠としては、物価の上昇がこれまでエネルギーと航空運賃などエネルギーを多く使うサービスに集中していること、ガソリンを除くCPIが2.2%でコア指標も2%近くであること、景気にまだ余力(供給の余り)があり、関税が成長の重しになることが挙げられました。

一方、利上げの根拠としては、エネルギー価格が高く今後も高止まりが見込まれること、コストの上昇圧力が強まり、企業がこの先1年でより多くのコストを価格に転嫁すると見られること、輸入する工業品・電子部品の価格も上がっていること、景気の持ち直しで物価を押し下げる力が弱まっていることが挙げられています。理事会は、物価のリスクが高まり、金融緩和の余地が小さくなったとの認識で一致したとしています。今後の決定は、会合ごとに判断するとしています。

出典:Bank of Canada「Monetary Policy Report press conference opening statement」(2026年10月28日)

物価の見通しは7月より高く、長引く見込みに

公表文によると、燃料価格の上昇で生産や輸送のコストが上がり、企業はこれまで多くを自ら吸収してきたものの、同行の調査では今後1年でより多く価格に転嫁する見込みです。家計と企業の目先の予想物価上昇率は上がった一方、長期の予想は安定しているとしています。中東の紛争は8か月目に入り、解決の道筋が見えないことも、物価の見通しを押し上げる要因に挙げられています。

背景:7回続いた据え置きから利上げへ

9月2日は2.25%で据え置き、物価の上振れリスクを指摘していた

カナダ銀行は2024年6月から2025年10月にかけて利下げを進め、政策金利を5.00%から2.25%まで下げました。その後は2025年12月から2026年9月まで7回続けて2.25%で据え置いています。前回9月2日の声明では、経済と物価がおおむね7月の見通しどおりとして据え置きを決める一方、中東の紛争を背景に「インフレの上振れリスクは高まった」と説明していました。

出典:Bank of Canada「Bank of Canada maintains the policy rate at 2¼%」(2026年9月2日)/Bank of Canada「Policy interest rate」

7月からの変化:物価は高く長引き、景気は持ち直した

7月の声明では、CPIの上昇率は2027年の初めに2%前後に戻るという見通しでした。今回の見通しでは、2027年の平均が3%と7月より1%ポイント高くなり、2%に戻るのは2028年半ばとされています。一方、景気は2026年の半ばに持ち直し、7〜9月期は7月の想定より強い見込みで、成長率の見通しも全体として7月よりやや高くなりました。総裁は冒頭陳述で、物価の見通しが悪化し、成長の見通しが少し改善したという2つの変化が今回の判断につながったと説明しています。

カナダ銀行のこれまでの決定の一覧と発表日程はカナダドルの政策金利(カナダ銀行の最新決定と発表日程)にまとめています。同じ10月28日の日本時間10時には、ニュージーランド準備銀行が政策金利を据え置いています(RBNZの10月28日の決定)。

出典:Bank of Canada「Bank of Canada maintains the policy rate at 2¼%」(2026年7月15日)

為替(カナダドル)との関係

みんかぶFXの報道によると、市場の予想は「据え置き」と「利上げ」が拮抗していた中での利上げとなり、発表後はカナダドルが買われました。カナダドル円は112円60銭付近に上がり、米ドル/カナダドルは1.40カナダドル台半ばで推移したと伝えられています。同じ報道は、9月の雇用統計で雇用者数が予想外に減り、失業率が上がったことなど、労働市場の弱さにも触れています。

みんかぶFXがまとめた10月28日のカナダ円の四本値は、始値112.41円、高値112.90円、安値112.14円、終値112.79円です(集計の時間帯は記事に記載がありません)。なお、カナダ銀行の公表文では、カナダドルは米ドル高を受けてやや下げた後、7月の想定と同じ1カナダドル=約71米セントまで戻ったと説明しています。

出典:みんかぶFX「カナダドルは買いの反応 追加利上げに可能性残す=NY為替」(2026年10月28日)/みんかぶFX「28日の為替市場の四本値(ポンド円・豪ドル円・カナダ円)」(2026年10月29日)

金融先物取引業協会は、インフレになった国は金利を引き上げようとし、金利が上がった通貨に買いが集まることが考えられると説明しています。2026年10月29日時点で、カナダの政策金利は2.50%、日本の政策金利は1.25%程度で、単純な差は約1.25%です(日本銀行の10月30日の会合の結果が出る前の数値です)。金利と為替の関係は政策金利とはで解説しています。

ただし、金利差だけで相場が決まるわけではなく、カナダドル円は日本側の金融政策や米国の金利・米ドルの動き、原油価格、世界の市場心理でも動きます。今回の決定を受けて相場がこの先どちらに動くかは、当サイトでは予想しません。カナダドル円のスワップポイントの仕組みはスワップポイントとはで確認できます。

出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX 為替相場を動かす要因」

次の予定(日本時間)

カナダ銀行の次の決定は12月9日(水)23時45分の予定です。11月1日にカナダが冬時間に戻るため、今回より1時間遅くなります。次の金融政策報告は2027年1月27日の公表予定です。米国のFOMC(10月27日・28日開催)の結果は日本時間10月29日3時に公表されました。この先も、次の表のとおり各国の中央銀行の決定が続きます。

日付(日本時間)イベント内容
10月29日(木)22時15分ECB理事会の結果ユーロ圏の政策金利の決定
10月30日(金)日銀会合の結果日本の政策金利の決定(10月29日・30日開催)
11月3日(火)12時30分RBAの結果オーストラリアの政策金利の決定(11月2日・3日開催)
11月11日(水)3時30分カナダ銀行の議論の要旨10月28日の決定についての政策理事会の議論の要旨
12月9日(水)23時45分カナダ銀行の結果カナダの政策金利の決定

※2026年10月29日時点の各公表元の予定。日時は変わることがあるため、直前に公式サイトで確認してください。11月3日は日本の祝日(文化の日)のため、FXの取引時間もあわせて確認しておきましょう。

出典:カナダ銀行「Upcoming events」/ECB「Meetings of the Governing Council and the General Council」/日本銀行「金融政策決定会合の運営」/RBA「Board Meeting Schedules」/FRB「Meeting calendars」

注意点

今回のように市場の予想が分かれている中で中央銀行が決定を出すと、相場が短い時間で大きく動き、スプレッド(買値と売値の差)が平時より広がることがあります(金融先物取引業協会)。急な値動きではロスカットが間に合わず、預けた証拠金を上回る損失が出る場合もあるため、取引量を抑える、損切りの注文を入れておくなど、リスク管理の方法をあらかじめ確認しておくことが大切です。くわしくはスプレッドとはとロスカットとはで解説しています。

出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #7 スプレッド、手数料について」/金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」

【まとめ】カナダ銀行は政策金利を2.50%に引き上げた

当記事では、2026年10月28日のカナダ銀行の決定をご紹介しました。カナダ銀行は政策金利を0.25%引き上げて2.50%とし、総裁は2023年7月以来の利上げだと説明しています。エネルギー価格の高止まりが物価全体に広がるリスクを抑えるための判断で、追加の利上げが必要になる可能性に触れつつ、慎重に進めるとしています。

カナダ銀行の次の決定は12月9日です。結果はカナダドルの政策金利(カナダ銀行の最新決定)で更新します。FXをこれから始める方はFXの始め方から確認し、アプリ選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。

FX取引のリスクについて

FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事は情報提供を目的としたもので、特定の通貨の売買をすすめるものではありません。本記事の情報は2026年10月29日時点のものです。

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この記事を書いた人

株式会社エウレカ編集部が運営するFX情報メディアの編集部です。

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