最終更新:2026年10月17日
当記事では、2026年10月12日〜16日の為替ニュースのうち、円相場に関わる主な出来事を、日本銀行・FRB・米労働統計局・財務省などの公式発表と大手報道をもとにまとめます。あわせて、来週以降の重要イベントの日程も整理します。
今週は、米国の物価指標の伸びが高まったほか、タイ・バンコクで開かれた国際会議に合わせて日米の中央銀行トップが発言し、財務相も会見で市場の動きにふれました。ドル円は158円前後で推移しています。当記事は毎週末に最新の1週間分へ更新します。ニュースの意味を初心者の方にも分かるように解説するので、相場の流れをつかむのに使ってみてください。
今週の為替ニュースの要点(2026年10月12日〜16日)
今週の為替ニュースの要点は次の4つです。ドル円は週を通して158円前後で推移し、東京市場の時間帯の値幅は約1円でした。
今週の要点(2026年10月16日時点)
- 米CPI(9月分):前年同月比+3.7%と、8月分の+3.4%から伸びが高まった
- FRB(米国の中央銀行):ウォーシュ議長は次の利上げの時期について手がかりを示さなかった
- 日銀:植田総裁は物価がこれ以上上がることは容認できないとし、利上げを続ける考えを示した
- 財務省:片山財務相は「高い緊張感を持って金融市場の動向を注視する必要がある」と発言
今週のドル円:158円前後で推移
日本銀行が毎営業日に公表している東京市場のドル円相場は、次のとおりです。17時時点のドル円は、前週末(10月9日)の158円33銭から、10月16日は158円00銭でした。週のうち東京市場の時間帯では、157円59銭〜158円63銭の範囲で動いています。
| 日付 | 17時時点 | その日の安値〜高値 |
|---|---|---|
| 10月16日(金) | 158.00〜158.02円 | 157.80〜158.18円 |
| 10月15日(木) | 157.86〜157.88円 | 157.59〜158.29円 |
| 10月14日(水) | 158.34〜158.35円 | 158.12〜158.51円 |
| 10月13日(火) | 158.21〜158.22円 | 158.12〜158.63円 |
| 10月9日(金) | 158.33〜158.34円 | 157.77〜158.38円 |
※17時時点の値は、日銀が公表するその時点の取引の値の幅です。10月12日(月)はスポーツの日のため公表なし。安値〜高値は東京市場の時間帯の値で、米CPIの発表(日本時間21時30分)後の値動きは含みません。
引用:日本銀行「外国為替市況(日次)」(2026年10月9日〜16日)
円安・円高の基本的な見方は円安・円高とは、2026年に円安が続いている理由は円安の理由で解説しています。
米CPI(9月分)は前年比+3.7%と8月分から伸びが高まった
米労働統計局(BLS)が2026年10月14日(日本時間21時30分)に発表した9月分の米CPI(消費者物価指数)は、総合が前年同月比+3.7%、前月比+0.6%(季節調整済み)でした。食品とエネルギーを除いたコア指数は、前年同月比+2.6%、前月比+0.3%です。前年同月比は1年前の同じ月と比べた伸び、前月比は前の月と比べた伸びを表します。
| 項目 | 9月分(10月14日発表) | 8月分(9月11日発表) |
|---|---|---|
| 総合・前年同月比 | +3.7% | +3.4% |
| 総合・前月比 | +0.6% | +0.4% |
| コア・前年同月比 | +2.6% | +2.4% |
| コア・前月比 | +0.3% | +0.3% |
引用:米労働統計局「Consumer Price Index – September 2026」
CPIは、米国の物価の上がり方を表す指標です。物価の伸びが強いと、FRBが利上げなどで物価を抑えようとするという見方が出やすく、米ドルの金利の見通しを通じてドル円が動くことがあります。報道によると、今回の発表後、ドル円は一時158円80銭近辺まで上昇しました(みんかぶFX「ドル買い反応、米CPIが予想上回る伸びで=NY為替」(2026年10月14日))。
CPIの見方や過去の結果は米CPIとはで詳しく解説しています。次回(10月分)は11月10日の発表予定です。
FRBのウォーシュ議長は次の利上げの時期を示さなかった
FRB(米連邦準備制度理事会)のウォーシュ議長は、バンコクで開かれたIMF・世界銀行の年次総会の場で、次の利上げの時期について手がかりを示しませんでした。報道によると、ウォーシュ議長は次の利上げの時期の手がかりを問われ、「We’re not in that business anymore(もうそういうことはしていない)」と述べ、物価の安定については「We made very clear we’d deliver price stability(物価の安定を実現すると明確にしてきた)」と話しています。
FRBは2026年9月のFOMC(連邦公開市場委員会)で、政策金利(FF金利の誘導目標=銀行どうしが短期でお金を貸し借りする金利の目標)を3.75〜4.00%に引き上げています(FRB「Federal Reserve issues FOMC statement」2026年9月16日)。次回のFOMCは10月27日・28日で、結果は日本時間の10月29日3時ごろに出る予定です。FOMCの仕組みと過去の決定はFOMCとはにまとめています。
日銀の植田総裁は利上げを続ける考えを示した
日本銀行の植田総裁は、2026年10月16日にバンコクで開いた記者会見で、物価がこれ以上上がることは容認できないとし、利上げを続ける考えを示しました。報道によると、植田総裁は一時的な要因を除いた物価の上昇率が(目標の)「2%にかなり接近している」と述べ、「これ以上、上がることは容認できない」と強調しました。そのうえで、今後の利上げの時期とペースは、中東情勢やAI関連の需要、為替相場の動きを見ながら判断するとしています。
出典:時事ドットコム「植田日銀総裁、物価上振れ「容認できず」 2%目標に接近、利上げ継続」(2026年10月16日)
日銀は2026年9月の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%程度に引き上げています(日本銀行「金融政策決定会合の決定内容」)。次回の会合は10月29日・30日で、10月30日に結果と「展望レポート」(日銀が景気と物価の見通しを示す報告書)が公表される予定です。会合の仕組みは日銀会合とは、日米の金利差と為替の関係は政策金利とはで解説しています。
片山財務相は「高い緊張感を持って」市場を注視
片山財務相は、2026年10月16日の閣議後記者会見で、前日(10月15日)のG20・G7財務大臣・中央銀行総裁会議について説明しました。そのうえで、G20などでの為替に関する合意もふまえて「高い緊張感を持って金融市場の動向を注視する必要がある」と再三発言してきたと述べています。それ以上の具体的な内容については、答えを控えています。
出典:財務省「片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(令和8年10月16日)」
直近の為替介入は2026年7月30日〜8月26日の15兆3,993億円
財務省の公表では、2026年7月30日〜8月26日に15兆3,993億円の為替介入(外国為替平衡操作)が行われ、その後の8月27日〜9月28日は0円でした。9月29日〜10月28日の分は、10月30日に公表される予定です。
為替介入の仕組みと過去の実績は為替介入とはで解説しています。
来週以降の為替ニュースの予定(FOMC・日銀会合など)
来週以降の主な予定は次のとおりです。10月29日・30日は、FOMCと日銀会合の結果が続けて出ます。
| 日付(日本時間) | イベント | 内容 |
|---|---|---|
| 10月29日(木)3時ごろ | FOMCの結果 | 米国の政策金利の決定(10月27日・28日開催) |
| 10月30日(金) | 日銀会合の結果・展望レポート | 日本の政策金利の決定(10月29日・30日開催) |
| 10月30日(金) | 為替介入の実績(月次) | 9月29日〜10月28日の介入額を財務省が公表 |
| 11月1日(日) | 米国の夏時間が終わる | 米国の指標の発表時刻(日本時間)が1時間遅くなり、FX会社の取引時間も変わる |
| 11月6日(金)22時30分 | 米雇用統計(10月分) | 米国の雇用者数・失業率 |
| 11月10日(火)22時30分 | 米CPI(10月分) | 米国の物価 |
※2026年10月17日時点の各公表元の予定。日時は変わることがあるため、直前に公式サイトで確認してください。
出典:FRB「Meeting calendars」/日本銀行「金融政策決定会合の運営」/財務省「外国為替平衡操作の実施状況」/米労働統計局「Employment Situation」の公表予定/米労働統計局「Consumer Price Index」
11月1日に米国の夏時間が終わると、FX会社の取引時間や、米国の指標が日本時間の何時に出るかも変わります。くわしくはFXの取引時間と米雇用統計とはで確認できます。
ニュースが多い時期にFXで気をつけたいこと
重要な発表の前後は、相場が短い時間で大きく動くことがあります。発表の直後は、スプレッド(買値と売値の差)が広がりやすいため、思ったより不利な値段で取引が成立することもあります。スプレッドの仕組みはスプレッドとはで解説しています。
また、急な値動きではロスカットが間に合わず、預けた証拠金を上回る損失が出る場合があることも知っておきましょう。発表をまたいでポジション(保有中の取引)を持つ場合は、取引量を抑える、損切りの注文を入れておく、といったリスク管理が一般的です。発表の前後は取引を控えるのも一つの方法です。設定のしかたは損切りのやり方、損失の仕組みはロスカットとはで確認できます。
証拠金を上回る損失の可能性についての出典:金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」
【まとめ】今週の為替ニュースを確認しよう
当記事では、2026年10月12日〜16日の為替ニュース(米CPI・FRB議長と日銀総裁の発言・財務相の発言)と、来週以降の予定をご紹介しました。ドル円は158円前後で推移し、月末の10月29日・30日にはFOMCと日銀会合の結果が続けて出ます。
ニュースの意味が分かると、為替の動きも追いやすくなります。FXをこれから始める方はFXの始め方から確認し、アプリ選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。
FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事は情報提供を目的としたもので、特定の通貨の売買をすすめるものではありません。本記事の情報は2026年10月17日時点のものです。

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