最終更新:2026年10月18日
新規失業保険申請件数とは、米労働省(DOL)が毎週公表する、仕事を失った人が失業保険の給付を最初に申し込んだ件数です。当記事では、最新の結果と直近の推移、継続受給者数との違い、季節調整と4週移動平均の見方、毎週木曜の発表時刻を解説します。あわせて、米雇用統計との関係やドル円との関係も整理します。
米国の雇用の指標は月1回の雇用統計が有名ですが、新規失業保険申請件数は毎週発表されるため、雇用の変化をいち早く映す数字として経済ニュースでたびたび取り上げられます。まずは最新の数字から確認していきましょう。
新規失業保険申請件数の最新結果【10月15日公表・10月10日までの週】
ここでは、2026年10月15日(日本時間21時30分)に米労働省が公表した週次の失業保険統計の結果を整理します。対象は、10月4日(日)〜10月10日(土)の1週間です。
新規申請は19.9万件・4週移動平均は19.85万件
10月10日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み・速報値)は、19万9,000件でした。前の週(改定後19万8,000件)から1,000件増えています。4週移動平均は19万8,500件で、前の週から250件の増加でした。
前の週の数字は、速報の19万7,000件から19万8,000件に上方改定されています。1年前の同じ週(2025年10月11日までの週)は22万2,000件だったため、それと比べると2万件あまり少ない水準です。
なお、季節調整をしていない実際の申請件数は19万626件で、前の週から1万9,456件(11.4%)増えました。季節要因で11.0%程度の増加が見込まれていたため、季節調整後ではわずかな増加にとどまっています。
出典:米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims」(2026年10月15日公表)
継続受給者数は171万件(10月3日までの週)
失業保険の給付を受け続けている人の数を表す継続受給者数(季節調整済み)は、10月3日までの週で171万件でした。前の週(改定後171万4,000件)から4,000件の減少です。4週移動平均は170万8,750件でした。
保険の対象となる雇用者のうち給付を受けている人の割合(被保険者失業率)は1.1%で、前の週から変わっていません。継続受給者数は新規申請より1週遅れの週が対象になる点に注意しましょう。
直近8週の推移
8月22日までの週からの推移は次のとおりです。表は毎週の公表後に追記していきます。
| 対象週(〜土曜日) | 公表日(日本時間) | 新規申請件数 | 4週移動平均 | 継続受給者数 |
|---|---|---|---|---|
| 10月10日 | 10月15日(木)21:30 | 19.9万件 | 19万8,500件 | 10月22日公表予定 |
| 10月3日 | 10月8日(木)21:30 | 19.8万件 | 19万8,250件 | 171.0万件 |
| 9月26日 | 10月1日(木)21:30 | 19.9万件 | 20万500件 | 171.4万件 |
| 9月19日 | 9月24日(木)21:30 | 19.8万件 | 20万2,500件 | 169.9万件 |
| 9月12日 | 9月17日(木)21:30 | 19.8万件 | 20万4,000件 | 171.2万件 |
| 9月5日 | 9月10日(木)21:30 | 20.7万件 | 20万6,250件 | 171.7万件 |
| 8月29日 | 9月3日(木)21:30 | 20.7万件 | 20万7,500件 | 176.5万件 |
| 8月22日 | 8月27日(木)21:30 | 20万4,000件 | 20万5,750件 | 177.5万件 |
※2026年10月18日時点。米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims」(2026年10月15日公表)の季節調整済み週次データ(改定後の値)より。公表日は新規申請件数の初回の公表日。継続受給者数は、各週の新規申請件数の1週後に公表される。
8月下旬から10月上旬にかけて、新規申請件数はおおむね19万〜21万件の範囲で推移しています。継続受給者数は9月に入って170万件台前半へ下がり、その後は横ばいに近い動きです。
次回は10月22日(木)日本時間21時30分
次回は10月22日(木)の日本時間21時30分に、10月17日までの週の新規申請件数と、10月10日までの週の継続受給者数が公表される予定です。結果が公表されたら、上の表に追記します。
新規失業保険申請件数とは?継続受給との違い
ここでは、新規申請と継続受給の違い、季節調整と4週移動平均の意味を、米労働省の説明をもとに分かりやすく解説します。
新規申請は「失業した人が最初に給付を申し込んだ件数」
米労働省は、新規申請(initial claim)を勤め先を離れた失業者が、失業保険の受給資格の判定を求めて行う申請と説明しています。失業保険は州が運営する制度で、件数は各州から報告された行政データを集計したものです。
米労働省は、新規申請件数を「国内の労働市場の新たな動きを示すため、景気の先行指標」と位置づけています。一方で、週ごとの行政データで季節調整が難しく、数字にある程度のブレが出やすいとも説明しています。
出典:米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims」(2026年10月15日公表)/米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims Data」
継続受給者数は「給付を受け続けている人の数」の目安
継続受給者数(continued weeks claimed)は、すでに新規申請をした人が、失業していた週の給付を請求した件数です。米労働省は、保険の給付を受けている失業者の数に近い数字と説明しています。新規申請との違いは次のとおりです。
| 項目 | 新規申請件数 | 継続受給者数 |
|---|---|---|
| 数えるもの | 失業した人が最初に給付を申し込んだ件数 | 失業が続き、給付を請求した件数 |
| 対象の週 | 公表日の前の週(〜土曜日) | 新規申請よりさらに1週前 |
| 米労働省の位置づけ | 景気の先行指標 | 景気の方向を確かめる指標(先行指標ではない) |
| 10月15日公表の値 | 19.9万件(10月10日までの週) | 171万件(10月3日までの週) |
※米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims」(2026年10月15日公表)より当サイトが要約。値は季節調整済み。
米労働省は、継続受給者数は景気の山とほぼ同時に動き、谷には遅れて動くため先行指標ではないものの、景気の方向を確かめる材料になると説明しています。新規申請が「失業する人の入り口」、継続受給が「失業が続いている人の数」と考えると分かりやすいでしょう。
ニュースの見出しは「季節調整済み」の数字
失業保険の申請件数は、天候、大きな祝日、学校の休みの始まりと終わりなどで、毎年決まった時期に増減します。こうした毎年のくせを取り除いたものが季節調整済みの数字で、ニュースで「◯万件」と報じられるのは通常こちらです。
米労働省によると、季節調整に使う係数は毎年の初めに米労働統計局(BLS)から提供され、その際に過去の数値も見直されます。前述の通り、10月10日までの週は実際の件数が11.4%増えましたが、季節調整後は1,000件の増加でした。
4週移動平均で週ごとのブレをならす
4週移動平均は、直近4週の数値を足して4で割った平均です。たとえば10月10日までの週の4週移動平均19万8,500件は、10月10日・10月3日・9月26日・9月19日までの各週(19万9,000件・19万8,000件・19万9,000件・19万8,000件)の平均です。
1週だけの数字は祝日や天候、一部の州の事情で大きく振れることがあります。流れを見たいときは、1週の数字に加えて4週移動平均も確認すると、方向がつかみやすくなります。
新規失業保険申請件数の発表日と日本時間
毎週木曜の日本時間21時30分(冬時間は22時30分)
米労働省は、週次の失業保険統計を毎週木曜日の米東部時間8時30分に公表するとしています。日本時間では、米国の夏時間の間は木曜の21時30分、冬時間の間は木曜の22時30分です。米国の夏時間は2026年11月1日(日)に終わるため、11月5日の発表から22時30分になります。
出典:米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims News Release Archive」
今後の発表日(2026年10月〜11月)
| 発表日 | 日本時間 | 新規申請の対象週 | 同じ日の主な予定 |
|---|---|---|---|
| 10月22日(木) | 21:30 | 10月17日までの週 | ― |
| 10月29日(木) | 21:30 | 10月24日までの週 | FOMC声明(3時ごろ)、米GDP速報・PCE(21:30) |
| 11月5日(木) | 22:30 | 10月31日までの週 | ― |
| 11月12日(木) | 22:30 | 11月7日までの週 | ― |
| 11月19日(木) | 22:30 | 11月14日までの週 | ― |
| 11月25日(水) | 22:30 | 11月21日までの週 | 感謝祭の祝日のため水曜に前倒し |
※2026年10月18日時点。米労働省の公表スケジュール(毎週木曜8:30、木曜以外の公表日の一覧)より当サイトが作成。日本時間は時差(夏時間13時間・冬時間14時間)から計算。日程は変更される場合があります。
祝日の週は水曜日に前倒しになる
木曜日が米国の連邦の祝日にあたる週は、発表日が変わります。米労働省は、2026年は11月25日(水)を木曜以外の公表日としており、11月26日(木)の感謝祭の祝日に合わせた前倒しです。年末年始などは、公表元の一覧で確認しておきましょう。
10月29日は、FOMCの声明が日本時間の午前3時ごろに出るほか、同じ21時30分に米国の7〜9月期のGDP速報とPCE(9月分)も公表される予定です。日程はFOMCとは・米国のGDPとは・PCE価格指数とはで確認できます。
新規失業保険申請件数と米雇用統計の違い・関係
ここでは、同じ雇用の指標である米雇用統計(BLSが毎月公表)との違いと関係を解説します。
週次の行政データと月次の調査という違いがある
新規失業保険申請件数は失業保険の手続きの件数を数えた行政データで、雇用統計は事業所や世帯への調査から作る月次の統計です。主な違いは次のとおりです。
| 項目 | 新規失業保険申請件数 | 米雇用統計 |
|---|---|---|
| 公表元 | 米労働省 雇用訓練局(ETA) | 米労働省 労働統計局(BLS) |
| 頻度 | 毎週(木曜) | 毎月(多くは第1金曜) |
| 作り方 | 各州の失業保険の申請件数を集計 | 事業所調査と世帯調査 |
| 代表的な数字 | 新規申請件数・継続受給者数 | 非農業部門雇用者数・失業率 |
| 直近の結果 | 19.9万件(10月10日までの週) | 雇用者数+2.9万人・失業率4.2%(9月分) |
※2026年10月18日時点。米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims」(10月15日公表)、BLS「The Employment Situation」(10月2日公表)より。
申請件数から失業率が計算されるわけではない
BLSは、失業保険の統計はいくつかの重要な層を含まないため、失業者全体を測るのには使っていないと説明しています。たとえば、そもそも失業保険の対象でない人、給付期間を使い切った人、受給資格を満たしていない人、資格があっても申請しない人などです。
そのため、継続受給者数と雇用統計の失業者数は一致しません。新規申請件数は、雇用統計の結果を言い当てるものではなく、雇用の流れを毎週確かめる材料の1つと考えておきましょう。
出典:BLS「How the Government Measures Unemployment」
雇用統計の調査週の申請件数は10月22日に公表される
BLSの世帯調査(失業率を出す調査)の対象週は、通常、その月の12日を含む週です。2026年10月の場合、12日を含む週(10月11日〜17日)の新規申請件数は、10月22日(木)に公表される予定です。ただし前述のとおり、この週の申請件数で雇用統計の結果が決まるわけではありません。10月分の雇用統計そのものは11月6日(金)に公表予定です。
雇用統計の詳しい見方や最新結果は米雇用統計とはで解説しています。求人や転職の動きを示す指標はJOLTS(求人件数)とはで取り上げています。
新規失業保険申請件数とドル円の関係(一般論)
ここでは、雇用の指標がなぜドル円の材料になるのかを、公的な説明をもとに一般論として解説します。
申請件数→FRBの金利の見通し→ドルという見方がある
米国の中央銀行であるFRBの金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)は、「雇用の最大化」と「物価の安定」を使命として掲げています。そのため、雇用の指標はFRBの金利の判断を考える材料として注目されます。
金融先物取引業協会も、雇用統計などの経済指標から読み取れる経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)は、相場の動向に影響する基礎的なデータになると説明しています。申請件数が増えれば雇用の弱まり、減れば雇用の底堅さを示すと受け止められることがあります。
出典:FOMC「Statement on Longer-Run Goals and Monetary Policy Strategy」/金融先物取引業協会「学ぼう!FX 為替相場を動かす要因」
申請件数の結果だけでドル高・ドル安は決まらない
ただし、実際の為替は、市場の予想との差や日本の金利、政治、市場心理などでも動くため、申請件数の結果だけで方向は決まりません。毎週の数字はブレも大きく、1週の結果だけで雇用の流れが変わったと判断するのは難しいでしょう。
当記事では、申請件数の結果から将来の値動きを予想したり、売買をすすめたりはしていません。日米の金利の水準は政策金利とは、主な指標の一覧は経済指標とはもあわせて確認してみてください。
数字を見るときと発表前後の取引の注意点
速報値は翌週に改定される
毎週発表される新規申請件数は速報値(advance)で、翌週の発表で改定されます。10月15日の発表でも、前の週の数字が19万7,000件から19万8,000件に改められました。ニュースの記事と当記事の表で数字が違う場合は、改定が理由のことがあります。
また、2025年10月1日〜11月12日の米政府機関の閉鎖(予算の失効)の影響で、2025年10月2日〜11月13日に予定されていた週次の公表文は出ませんでした。米労働省は、その期間の季節調整済みデータは同省のデータページで確認できるとしています。過去の推移を調べるときは、こうした空白にも注意しましょう。
出典:米労働省「Unemployment Insurance Weekly Claims News Release Archive」
発表前後はスプレッドの拡大や急な値動きに注意
金融先物取引業協会は、重要経済指標の発表の前後は、スプレッドが平時より広がっている場合があると説明しています。また、相場が急に動くとロスカットが十分に働かず、預けた証拠金以上の損失が出ることがあるとしています。
申請件数は毎週の指標ですが、10月29日のように他の重要な発表と重なる日もあります。発表時刻を前もって確認し、取引に慣れないうちは発表の前後に新しく注文しない、取引量を小さくするといった選択肢も考えておきましょう。
出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX スプレッド、手数料について」/金融先物取引業協会「学ぼう!FX FX取引に係る主なリスク」
スプレッドの仕組みはスプレッドとは、強制決済の仕組みはロスカットとは、レバレッジのリスクはレバレッジとはで解説しています。
【まとめ】新規失業保険申請件数は毎週木曜に確認しよう
当記事では、新規失業保険申請件数の最新結果と推移、継続受給者数との違い、季節調整と4週移動平均の見方、発表日と日本時間、雇用統計やドル円との関係、注意点をご紹介しました。10月10日までの週は19万9,000件(4週移動平均19万8,500件)で、次回は10月22日(木)日本時間21時30分に公表予定です。
毎週の数字を4週移動平均とあわせて追うと、月1回の雇用統計の間の雇用の流れがつかみやすくなります。これからFXを始める方はFXの始め方で全体の流れを確認し、口座選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。
FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月18日時点のものです。

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