最終更新:2026年10月28日
当記事では、NZドルの政策金利(RBNZのオフィシャル・キャッシュ・レート=OCR)の最新値と直近の決定、2024年からの推移、今後の発表日程と日本時間を中心に解説します。あわせて、NZドル円との関係やスワップポイントの考え方、発表前後の注意点も整理します。
ニュージーランドの政策金利は、ニュージーランドの中央銀行であるRBNZ(ニュージーランド準備銀行)が決めています。2026年は利下げの局面から利上げに転じ、2026年10月28日の決定ではOCRを2.75%で据え置いています。NZドル円の値動きやスワップポイントを考えるうえで押さえておきたい情報のため、まずは直近の決定から確認していきましょう。
NZドルの政策金利の最新値は2.75%【2026年10月28日据え置き】
ここでは、RBNZが直近の会合で決めた政策金利の内容を、RBNZの公表文をもとに整理します。
2026年10月28日は2.75%で据え置き(投票は4対3)
RBNZの金融政策委員会は2026年10月28日、OCRを2.75%で据え置くことを決めました。委員の投票は4対3の僅差で、7月8日・9月2日に続く3会合連続の利上げとはなりませんでした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年10月28日(水)午後2時(NZ時間)=日本時間10時 |
| 決定内容 | OCRを据え置き |
| 水準 | 2.75%(前回から変わらず) |
| 決め方 | 委員の投票(4対3) |
| 発表の種類 | 金融政策レビュー(経済見通しの資料を伴わない回) |
| 次回の発表 | 2026年12月9日(水)日本時間10時(金融政策声明) |
※2026年10月28日時点。日本時間は発表時刻とNZの時間帯(10月28日は夏時間)から算出。
出典:RBNZ「OCR held at 2.75%」(2026年10月28日)/RBNZ「The official cash rate (OCR)」
7〜9月期の物価は3.7%に低下、コアインフレは目標の上限付近
公表文によると、NZの消費者物価の上昇率は2026年7〜9月期に前年比3.7%となり、4〜6月期の4.1%から下がって予想も下回りました。一方で、コアインフレ率(値動きの大きい品目の影響を除いた物価の上昇率)の指標は、RBNZの物価目標「1〜3%」の上限付近まで上がっています。
世界のエネルギー市場の混乱で燃料価格はさらに上がり、NZドルの為替レートは9月初めから約3%下落しました。物価の上昇率は、主に燃料の先物価格を前提に10〜12月期に4.4%へ高まる見込みだとしています。景気については、輸出企業は恩恵を受けている一方、輸出関連以外の地域では国内の需要が弱く、回復にばらつきがあると説明しています。
「引き締めが必要になる可能性が高い」で一致、タイミングで意見が分かれた
公表文は、より引き締め的な金融政策が必要になる可能性が高いが、経済の見通し次第という認識で委員が一致したと説明しています。そのうえで、さまざまなリスクをどれだけ重く見るか、金融政策で対応するタイミングをいつにするかで、委員の意見が分かれたとしています。
なお、前回の9月2日の会合では、OCRを0.25%引き上げて2.75%にすることを委員の合意で決めていました(4〜6月期の物価上昇率4.1%、中東の紛争による燃料価格の上昇が背景)。10月28日の会合についても、RBNZは議論をまとめた記録(Record of meeting)を公表しています。
出典:RBNZ「OCR held at 2.75%」(2026年10月28日)/RBNZ「OCR increased by 25 basis points to 2.75%」(2026年9月2日)
RBNZ(ニュージーランド準備銀行)とは?OCRを決める仕組み
ここでは、RBNZがどのような組織で、どのように政策金利を決めているのかを分かりやすく解説します。
RBNZはニュージーランドの中央銀行
RBNZ(Reserve Bank of New Zealand)は、ニュージーランドの中央銀行で、日本でいう日本銀行にあたる組織です。金融政策は、物価の安定を保つことを目的に、金融政策委員会(MPC)が決めています。
物価については、消費者物価の上昇率を1〜3%の範囲に収め、中間の2%を目指すという目標を掲げています。オーストラリアのRBA(目標は2〜3%)と同じく、幅を持たせた目標になっている点が特徴です。
出典:RBNZ「Monetary Policy Committee」/RBNZ「The official cash rate (OCR)」
政策金利は「オフィシャル・キャッシュ・レート(OCR)」
OCRは、銀行がRBNZに預けたお金に付く金利で、銀行がRBNZからお金を借りるときの金利も決めるものです。ニュースで「NZの政策金利」「RBNZの政策金利」と言う場合は、このOCRを指します。
出典:RBNZ「The official cash rate (OCR)」
金融政策委員会が2026年は年7回・2027年からは年8回決める
OCRを決める金融政策委員会は、アナ・ブレマン総裁(委員としての任期は2025年12月1日から)を議長とする委員で構成されています。定例の発表は2026年は年7回で、2027年から年8回に増える予定で、RBNZは2027年から消費者物価指数が毎月公表されることを理由に挙げています。
発表には、経済見通しをまとめた「金融政策声明」を伴う回と、伴わない「金融政策レビュー」の回があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 決める組織 | 金融政策委員会(MPC)・議長はブレマン総裁 |
| 定例の発表回数 | 2026年は年7回、2027年から年8回 |
| 発表時刻 | 午後2時(NZ時間) |
| 発表の種類 | 金融政策声明(年4回)と金融政策レビュー |
| 市場での適用 | 発表の翌営業日から |
| 臨時の決定 | 経済・金融情勢によっては日程外に決めることもある |
※2026年10月28日時点。
出典:RBNZ「Monetary Policy Committee」/RBNZ「OCR decision dates and Financial Stability Report dates to February 2028」
NZドルの政策金利の推移【2024年〜2026年】
ここでは、2024年8月以降のRBNZの決定を一覧にします。RBNZは2024年8月から利下げを続けた後、2026年7月に利上げに転じています。
2024年8月〜2026年10月の決定一覧
OCRの推移は次のとおりです。表は発表のたびに先頭へ追記していきます。
| 発表日 | 変更幅 | OCR |
|---|---|---|
| 2026年10月28日 | 据え置き | 2.75% |
| 2026年9月2日 | +0.25% | 2.75% |
| 2026年7月8日 | +0.25% | 2.50% |
| 2026年5月27日 | 据え置き | 2.25% |
| 2026年4月8日 | 据え置き | 2.25% |
| 2026年2月18日 | 据え置き | 2.25% |
| 2025年11月26日 | -0.25% | 2.25% |
| 2025年10月8日 | -0.50% | 2.50% |
| 2025年8月20日 | -0.25% | 3.00% |
| 2025年7月9日 | 据え置き | 3.25% |
| 2025年5月28日 | -0.25% | 3.25% |
| 2025年4月9日 | -0.25% | 3.50% |
| 2025年2月19日 | -0.50% | 3.75% |
| 2024年11月27日 | -0.50% | 4.25% |
| 2024年10月9日 | -0.50% | 4.75% |
| 2024年8月14日 | -0.25% | 5.25% |
※2026年10月28日時点。RBNZ「Past monetary policy decisions」と各回の公表文のOCRをもとに作成し、変更幅は前回との差で算出。2023年5月に5.50%へ引き上げた後、2024年7月までは5.50%で据え置きでした。
出典:RBNZ「Past monetary policy decisions」
2024年8月から2025年11月までに5.50%→2.25%
RBNZは2023年5月に5.50%へ引き上げ、その水準で据え置いた後、2024年8月から2025年11月までに合計3.25%の利下げを行い、OCRを2.25%まで下げました。0.50%の大きな幅の利下げも4回行っています。2025年11月26日の公表文は、物価に上昇の動きはあるものの、経済に余力がある(需要が供給を下回っている)ため、2026年半ばにかけて2%程度に下がる見通しだと説明していました。
出典:RBNZ「OCR lowered to 2.25 percent」(2025年11月26日)
2026年は据え置きを経て7月から利上げに転じた
2026年2月18日の公表文では、2.25%で据え置き、景気が想定どおりなら金融緩和はしばらく続く可能性が高いとしていました。その後、物価の上昇率が目標を上回ったことから、7月8日に2.50%へ引き上げています。
7月8日の公表文は、目先の物価の圧力は原油価格の下落で和らいだとしつつ、物価が目標を上回る中で、金融緩和のさらなる縮小が必要になる可能性が高いと説明していました。そして9月2日に2.75%へ引き上げ、10月28日は4対3の投票で据え置いています(くわしくは上の「最新値」を参照)。
出典:RBNZ「OCR on hold at 2.25% with inflation expected to fall」(2026年2月18日)/RBNZ「OCR increased to 2.50% to return inflation to 2 percent」(2026年7月8日)
RBNZの発表日程と日本時間の発表時刻【2026年〜2027年】
ここでは、RBNZが公表している発表日程と、決定が日本時間の何時に発表されるかを整理します。
発表は日本時間10時(NZの標準時の期間は11時)
RBNZの発表は、NZ時間の午後2時です。NZは2026年9月27日(日)から2027年4月4日(日)まで夏時間で、日本との時差は4時間のため、この期間の発表は日本時間10時です。
夏時間以外の期間(標準時)は日本との時差が3時間になり、発表は日本時間11時です。日本の午前中、東京市場の取引時間中に発表される点を覚えておきましょう。
| 期間 | NZの時間帯 | 日本との時差 | 発表時刻(日本時間) |
|---|---|---|---|
| 夏時間(9月最終日曜〜4月第1日曜) | 夏時間(NZDT) | 日本より4時間進む | 10時 |
| 上記以外 | 標準時(NZST) | 日本より3時間進む | 11時 |
※夏時間は9月最終日曜日の午前2時に始まり、4月第1日曜日の午前3時に終わります(NZ政府)。直近は2026年9月27日〜2027年4月4日、次は2027年9月26日〜2028年4月2日です。
出典:RBNZ「The official cash rate (OCR)」/ニュージーランド政府「Daylight saving in NZ」
2026年の残りの発表は12月9日の1回
2026年の残りの発表は1回です。次回の決定は2026年12月9日(水)の日本時間10時ごろに発表される予定で、経済見通しをまとめた金融政策声明も公表される回にあたります。
| 発表日 | 発表時刻(日本時間) | 発表の種類 |
|---|---|---|
| 2026年12月9日(水) | 10時 | 金融政策声明(次回) |
※2026年10月28日時点。日本時間は発表時刻(午後2時)とNZの夏時間の期間から算出。日程は変更される場合があります。2026年2月〜10月の結果は上の推移表を参照してください。
2026年10月28日時点の予定では、RBNZの決定の後も、日本時間で10月28日22時45分にカナダ銀行、29日3時にFOMC、29日22時15分にECB理事会、30日に日銀会合の結果の発表が続きます。カナダ銀行の内容はカナダドルの政策金利(カナダ銀行)で解説しています。オーストラリアのRBAの次回発表は11月3日(火)12時30分で、日程と内容は豪ドルの政策金利(RBA)にまとめています。
2027年の発表日程(年8回)
RBNZは2027年の発表日程も公表しています。いずれも水曜日の発表です。
| 発表日 | 発表時刻(日本時間) | 発表の種類 |
|---|---|---|
| 2027年2月10日(水) | 10時 | 金融政策レビュー |
| 2027年3月17日(水) | 10時 | 金融政策声明 |
| 2027年5月5日(水) | 11時 | 金融政策レビュー |
| 2027年6月16日(水) | 11時 | 金融政策声明 |
| 2027年8月4日(水) | 11時 | 金融政策レビュー |
| 2027年9月15日(水) | 11時 | 金融政策声明 |
| 2027年10月27日(水) | 10時 | 金融政策レビュー |
| 2027年12月8日(水) | 10時 | 金融政策声明 |
※2028年2月9日(水)の発表まで日程が公表されています。
出典:RBNZ「OCR decision dates and Financial Stability Report dates to February 2028」
NZドル円と政策金利・スワップポイントの関係
ここでは、NZドルの政策金利がNZドル円やスワップポイントとどう関係するのかを、一般論として解説します。
日本とニュージーランドの政策金利の差は約1.50%
2026年10月28日時点で、NZのOCRは2.75%、日本の政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物の誘導目標)は1.25%程度で、単純に差し引くと両国の政策金利の差は約1.50%です。この差がそのままFX会社のスワップポイントになるわけではなく、実際の金額は会社ごと・日ごとに異なります。ただし、為替は金利差だけで方向が決まるわけではなく、日本側の金融政策や市場の予想、世界の景気などでも動きます(政策金利と為替の一般的な関係は政策金利とはで解説しています)。
オセアニアの通貨として並べられることの多い豪ドルと比べると、オーストラリアの政策金利は4.60%で、NZのOCRより1.85%高い水準です。豪ドルの政策金利の推移や会合日程は豪ドルの政策金利(RBA)で解説しています。
| 国・中央銀行 | 政策金利 | 直近の決定 | 次回の発表・会合 |
|---|---|---|---|
| ニュージーランド(RBNZ) | 2.75% | 2026年10月28日(据え置き) | 2026年12月9日 |
| オーストラリア(RBA) | 4.60% | 2026年9月29日(0.25%利上げ) | 2026年11月3日 |
| 日本(日本銀行) | 1.25%程度 | 2026年9月18日(利上げ) | 2026年10月29日・30日 |
※2026年10月28日時点。オーストラリアは豪ドルの政策金利の記事(RBA公表資料)による。
出典:RBNZ「The official cash rate (OCR)」/日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)
スワップポイントは金利差に相当するが、受け払いは変わることがある
スワップポイントは、買った通貨と売った通貨の金利差に相当する金額です(金融先物取引業協会)。NZドル円の買いでは一般に受け取りになりますが、金額は市場金利で変わり、受け払いが逆転することもあります。受け取れても為替差損がそれを上回る可能性があり、当記事では各社の数値の掲載や売買の推奨はしていません。仕組みはスワップポイントとは、各社の比べ方はスワップポイント比較、日米の金利差は日米金利差とはで解説しています。
出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #8 スワップポイントについて」/金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」
RBNZの発表前後の取引で注意したいこと
RBNZの発表は日本の午前中です。決定が市場の予想と違うと短い時間で大きく動くことがあり、報道によると、2026年10月28日は予想外の据え置きと受け止められてNZドルが大きく売られ、NZドル円は会合前の89円80銭付近から88円40銭台へ下げたと伝えられています。発表前後はスプレッドが平時より広がる場合があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が出る可能性もあります(金融先物取引業協会)。
出典(市場の反応):みんかぶFX「利上げ示唆も下げ止まらず、NZドル円88.40円台 対豪ドルで13年ぶり安値」(2026年10月28日)
| 確認しておきたいこと | 理由 |
|---|---|
| 発表時刻(10時か11時か) | NZの夏時間で1時間ずれるため |
| 取引量とロスカットの水準 | 急な値動きで想定より大きな損失やロスカット(強制決済)につながることがあるため |
| 日銀会合・FOMCなど他国の日程 | NZドル円は日本側や米国の決定でも動くため |
スプレッドの仕組みはスプレッドとは、強制決済の仕組みはロスカットとは、レバレッジのリスクはレバレッジとはで解説しています。
出典:金融先物取引業協会「学ぼう!FX #7 スプレッド、手数料について」/金融先物取引業協会「FX取引に係る主なリスク」
【まとめ】NZドルの政策金利とRBNZの日程を確認しよう
当記事では、NZドルの政策金利(RBNZのOCR)の最新値と直近の決定、RBNZの仕組み、2024年からの推移、発表日程と日本時間、NZドル円やスワップポイントとの関係、発表前後の注意点をご紹介しました。2026年10月28日時点の政策金利は2.75%で、10月28日の決定は4対3の投票での据え置きでした。次回の決定は12月9日(水)の日本時間10時ごろに発表される予定です。
政策金利の動きが分かると、NZドル円のニュースやスワップポイントの変化が読みやすくなります。ほかの主な指標の日程は経済指標とはで確認でき、これからFXを始める方はFXの始め方、口座選びに迷ったらFXおすすめアプリ・口座10社比較も参考にしてみてください。
FX(外国為替証拠金取引)は元本が保証される商品ではありません。為替相場や金利の変動により損失が生じる可能性があり、レバレッジをかけた取引では預けた証拠金を上回る損失が発生する可能性があります。取引の際は各FX会社の契約締結前交付書面等をよくお読みいただき、ご自身の判断と責任で行ってください。本記事の情報は2026年10月28日時点のものです。

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